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こちらの商品には新版があります。
内容説明
目覚めればそこに義妹アカリの美しい顔があった。「兄様。おはよう」彼女は四つん這いで、俺―トール・アキュラの上に跨っていた。枕には、アカリ愛用の鉄槌が深々と突き刺さっている。戦乱の後フェルビスト大陸を兄妹で放浪し、その日暮らしをしてきたが、とうとう食い詰めてアカリは俺に業を煮やしたのだ。「働いたら負けだ」とひとりごちながら、食料を探しに山林へ入ると、何かが草むらに潜んで動いている。凶暴な棄獣かと構えたが、現れたのは小柄な少女だった。「お…襲う?」黒い衣装をまとい、棺を背負った不思議な少女は、大きな紫の瞳で俺を見つめる。彼女―チャイカと俺はこうして出会い、世界は再び動き出した。
著者等紹介
榊一郎[サカキイチロウ]
大阪府在住。第9回ファンタジア長編小説大賞準入選作『ドラゴンズ・ウィル』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
40
仕事もせず怠惰に暮らしていたトールは呆れた妹のアカリの発破により食料確保のため山に入ると何者かから逃げている棺を担ぐ謎の少女と出会う。成り行きで助けることになった少女・チャイカにある目的のために雇われることになったトールとアカリ。彼女の目的とは…そして彼女の正体とは…。スパイ,忍者,乱破者,が主人公のライトファンタジー。戦争時の当たり前で乱破師として育てられるもその戦争が終結し生きる目的を失っていたトールと、戦争で“魔王”と恐れられ八人の英雄に退治,遺体を分割され、その遺体を弔いのために集めようとする→2014/04/04
合縁奇縁
36
帝国が倒れ長く続いた戦国時代が終わりを告げた戦後の混乱期。あるものを求めて旅をするチャイカ。彼女の目的が自分のやりたいことに最終的に通じるからと同行を決めたトール。兄に続くアカリ。平和な世界から、再び戦乱にしようとする発想は凄いな2018/01/23
まるぼろ
20
三世紀にも及ぶ戦乱の末にガズ帝国の滅亡と言った幕切れで待ち望んだ平和を取り戻した・・・かに見えてるフェルビスト大陸で亡国の姫であるチャイカと目的を失って自堕落な生活を続けていたトールとその義妹で破天荒な性格のアカリによるファンタジー物です。今回はまだ出会い編ですが、正にこれぞ王道ファンタジーと言った進行は読んでてとても分かりやすく面白いと思いました。しかしまたとんでもない妹が現れたもんだなぁ・・・とw 敬愛する兄を撲殺しようとしたり剥製にしようとするアカリ可愛いですw もちろんチャイカもw 次巻期待です。2014/03/30
ケーイチ
20
好物のバトルファンタジーでした。主人公が忍者風味の職業は初めてだった。騎士や剣士が敵として相対してくるというのも初めて。あまり正攻法では勝たなかったけれど、今後どういうバトル展開になるんだろう。楽しみ♪人が普通に死んだり、救いのない過去を背負っていたり、遺体を探す旅に出たり、なかなか独特な世界観で新鮮でした。キャラが突飛じゃないから、世界観を存分に堪能できる感じ。これからのトールの成長と、チャイカの秘密、遺体回収後の展開に期待。2012/11/11
KEI
18
購入。榊さんは初読み。タイトルは「棺姫(ひつぎ)」と読む。ファンタジーって好きなんだよな。べたであればあるほど好きかもしれない。1巻は出会いの章、よくある序章。主要キャラ3人が旅を始める次巻からが本番といった様子。表紙にあるように、ちんまい娘がごっついの持っていると、ついつい惹かれちゃうんだよなww 大剣とかライフルとか。2010/12/21