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内容説明
「…今の私の名はアレスじゃない。もう放っておいてくれ」行方不明となっていたアレスを見つけ出したヴェリックたちだが、彼は自分の名を捨て、奴隷として働く日々を送っていた。そこにはかつて、いかなる障害にも負けず、愚直なまでに正義を貫き通し、持たざる者のために戦ってきた英雄の姿はなかった。「お主から何が失われたかは知らぬ。だが、お主が歩んできた道を否定することは出来ぬぞ。お主が否定しようとわしが肯定する」パンドラの力と助言があったからこそ、自分はこれまで生き延びてこれた…そのアレスの胸中を否定するガルムス。王国全土を闇が覆う前に、赤神よ、今こそ復活の刻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
31
サブタイの通りアレスが完全復活する話。サブキャラたちの過去編を交えていく事で物語に重みを持たせ、アレスの本質を描く一連の流れはちょっと長すぎる所を除けば非常に良かったんじゃないでしょうか。イザーレを始めとした大人キャラ、リィズという思わず守りたくなる幼女とキャラの出し具合も素晴らしかったです。人々が危機に晒される事で立ち上がるとかベタ中のベタな展開を上手い事使ってくれて何より。物語も残すところ後僅かですが、今後の展開がどうなっていくのか楽しみですね。2015/06/05
しぇん
17
KindleUnlimitedで再読。ドラマガ連載の短編をメインにアレス復活までの話をうまく絡めていく構成に。4ページにまたがる最後の挿絵は気合いが入っていて良いですね。英雄再起のタイトルそのものの巻でしたが、この巻でもかなりひっぱられただけある話だったかなと。2023/04/15
のれん
14
過去回想短編を繋げた巻。 今回は従者や仲間達がメインで、お前も語るんか、ってレベルでバンバンいれてくるんで正直タルかった。 まぁ彼らなりに戦う意義や責任感を持ってるんだぁ、てことなのでテーマ的には必要なんだろうけど。 ただ自ら鍛えた力や経験は本物というなら、一時的にも与えられた超人の力を失うのが良かった気がする。 少年時代に現役騎士ぶっ倒してるし、普通に人類最強レベルではあるんだよな? 頼ることを覚えた領主ってことで、フィリップとの対比がクッキリされているのが良いところかな。2021/09/23
ラル
9
やっとこの時が来た!落ちぶれてたのは一冊だか二冊だかの短い間だったはずだけど、すごく長く感じた。章タイトルでこんなに気持ちが高まったのはいつ以来だろうか。「英雄再起」前巻のあとがきで10巻サブタイとしてこの四文字を見た時もテンション上がったが、結局この巻も終盤まで引っ張り、そして改めてこの四文字が視界に飛び込んでくるとようやく…!!と感極まった。敵は雑魚だが待ち望んだ再起なだけに華を添える共闘展開、そしてその4pに亘る挿絵の力作も嬉しかった。次は王女様を華麗に救ってくれや!そして、遅い!!って怒られろ!笑2019/07/06
紅狐
8
アレス復活回……と思っていたら半分は回想でした。早くアレスの復活が見たい人はP356英雄再起から読んでも(その巻のまとめ説明をそこでしているので)なんら問題なく読めてしまうという。悪魔が居なくなって弱気になったアレスは、挫折を経験することでそれまで気付かなかったものに気付く、そんなお話。2011/09/20