内容説明
明治15年、二本松藩士・片倉新一郎は福島裁判所の判事補となっていた。折から自由民権運動は高まりを見せていた。福島県下でも三島通庸が福島県令として赴任すると中央政府と呼応して、民権運動の弾圧に乗り出した。新一郎はあやまって斬ってしまった鈴木直人の遺児を息子としてひきとって育てていた。その息子・好人は自由党に送り込まれていた官憲側のスパイに扇動され、恋人への愛から、家出して三島を刺そうとする…。二本松落城以来、種々な道をたどった元藩士達が、歴史の嵐にのまれ、翻弄される姿を描いた代表的歴史小説完結。
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- ラブリラン プチキス(5)