内容説明
ねねと藤吉郎がほんとうに夫婦になったのは祝言から3日目の夜であった。藤吉郎は熱い臥床の温りの中でこう言った。「ねね、おれはそなたをいつまでもこんな小屋に住まわせてはおかぬ。きっと一城の主人になってみせる」―と。織田家の一介の足軽から身をおこし、ついには天下を統一して太閤秀吉となる藤吉郎と結婚したねねは、夫の出世は二の次と考える女であった。そのねね(後の北政所)の波乱にみちた若き姿を描いた傑作長篇。
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- 和書
- 襷を、君に。 光文社文庫
ねねと藤吉郎がほんとうに夫婦になったのは祝言から3日目の夜であった。藤吉郎は熱い臥床の温りの中でこう言った。「ねね、おれはそなたをいつまでもこんな小屋に住まわせてはおかぬ。きっと一城の主人になってみせる」―と。織田家の一介の足軽から身をおこし、ついには天下を統一して太閤秀吉となる藤吉郎と結婚したねねは、夫の出世は二の次と考える女であった。そのねね(後の北政所)の波乱にみちた若き姿を描いた傑作長篇。