福武文庫<br> ケストナーの生涯―ドレースデンの抵抗作家

福武文庫
ケストナーの生涯―ドレースデンの抵抗作家

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297,/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784828832395
  • NDC分類 940.28
  • Cコード C0195

内容説明

『エーミールと探偵たち』『飛ぶ教室』など数々の名作を残した偉大な作家ケストナー。ナチス政権下、多くの作家が亡命する中、執筆を禁止され財産をさしおさえられながらも、愛するドイツに留まった強靱な精職の持ち主でもあった。ドイツ文学研共の第一人者が記す、ケストナーの波瀾に富んだ生涯。出生の秘密「ケストナーの父親について」も収録。

目次

第1章 ドレースデン
第2章 父母
第3章 幼年時代
第4章 少年時代
第5章 師範学校時代
第6章 戦争と応召前後
第7章 戦後の学生生活
第8章 アルバイト学生
第9章 ドクトル論文
第10章 失脚して、ベルリンへ
第11章 ベルリンで
第12章 画期的な成功、「エーミールと探偵たち」
第13章 実用叙情詩
第14章 多彩な活動
第15章 「モラリストの物語、ファビアン」
第16章 最後の警告
第17章 ヒトラー政権と亡命作家
第18章 焚書事件
第19章 禁止された作家
第20章 ユーモア小説連作
第21章 再逮捕、ザルツブルク旅行
第22章 開戦、再度の執筆禁止
第23章 ナチス・ドイツの壊滅
第24章 終戦、混乱、模索
第25章 廃虚の中から
第26章 新聞編集と評論
第27章 子どものために
第28章 国際ペンクラブへ復帰
第29章 「動物会議」と「ふたりのロッテ」
第30章 若い愛人
第31章 新キャバレー「小さな自由」、母の死
第32章 「十三か月」と「独裁者の学校」
第33章 国際アンデルセン賞
第34章 国際ペン大会主催、発病
第35章 アグラの療養所で
第36章 「サーカスの小びと」
第37章 晩年の栄光
第38章 死の前後
補遺 ケストナーに会った日々
補記 ケストナーの父親について

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュシュ

31
再読。1899年生まれのケストナーがあの時代のドイツをどうやって生きたのかを読みたくなった。読んでみると、やっぱりケストナーが好きだ。母親に溺愛され、愛人が二人いても、なぜか憎めない。ナチスに反感を持たれ、二度逮捕され、著書は焚書されても、外国に亡命しないで、ドイツにとどまった。幸運もあったと思うが、知恵を使って生き延びたといえると思う。空想豊かなリアリストで、原爆にも反対していた。ケストナーのきれのある文を読むとスッキリする。2016/09/02

スイ

15
子どもの頃、大好きで繰り返し読んだ『エーミールと探偵たち』『ふたりのロッテ』の作者ケストナーの生涯を、翻訳家の高橋健二さんが記した作品。 『ふたりのロッテ』は高橋さんの訳で読んできたので二重に嬉しい。 高橋さんご自身が生前のケストナーと実際に何度か会って話をなさっていた間柄ということで、珍しいほど血の通った伝記になっている。 ナチスの時代、自著を焼かれて生命を脅かされてもドイツに残り、抵抗し続けたケストナー。 「ばかなナチスが勇ましく、賢いインテリが勇気を欠いていたことが、破局を招いた。2021/08/12

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