内容説明
16歳の少女シェバは、父さんとともに、未知の部族を求めてアマゾンの奥地へ分け入った。蒸し暑い密林、道なき道…。幻想的なジャングルを夢みていたシェバにとって、そこは悪夢の世界だった。やがてシェバたちが、インディオの少年マヤクの案内で探しあてた部族、それはダムを築き、ピラミッドを建てた高い文化をもった未知の部族だった。はじめは心を閉ざしていたマヤクも、しだいにシェバには心を開きはじめ、少しずつ部族の秘密を語りだす。そして新月の夜、月追いの祭のさなか、アヤママ鳥の不吉な予言が…。夢と現実がおりなす熱帯の夜の悲劇。1984年、ドイツのすぐれた冒険小説に与えられるフリードリッヒ・ゲルステッカー賞を受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
81
素人学者の父、傲慢なカメラマンのジョニーと共に、未知の部族を求めてアマゾンの奥地へ分け入るシェパ。彼女が手にした、インディオの少年マヤクの心を開く「カギ」とは?ジャングルに点在するたくさんの部族が、どれほど簡単に衰退し、貧困層に成り果てることか。「好奇心」の罪深さにシェパは胸を痛める。濃密で過酷なジャングル、神秘的なインディオの文明、衝撃的なラスト。とても良かった。アンリ・ルソーの表紙が魅力的だが、絶版で書影がなくて残念。1987年 ドイツ2016/07/07
鷺@みんさー
18
学者の父と共に、南米の「未知の文化を持つ部族」を見つけに旅立った少女。街中で白人と共生するメスチーソ、スラム街で貧困にあえぐインディオ、そしてアマゾンで暮らすインディオやキリスト教の神父。豊かな緑と動物の描写と、謎めいた少年インディオの語りと共に、穏やかに終わるかに思われた物語が、終盤突然、非常にショッキングな終わりを迎える。なるほど、これがかつて読書感想文の課題図書に選ばれた理由がわかった。2017/09/09
黄昏猫の写真屋さん
1
あまり知られていないようですがなかなかいいお話です。感想文があまり得意でないのと、書くとネタバレしてしまいそうなので内容は読んで確かめてみて下さい。私的におすすめの作品です。
蘇芳
0
原住民の人が怖かった記憶しかない2003/07/10
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