出版社内容情報
“救済”なき世界を直視し、信仰と転向をめぐり徹底討論
崩れ落ちる西欧近代500年の理想。
神による救済もイデオロギーによる救済も
不可能であるかに見える現代社会で、
〝救済〟なき世界を直視し、人類を不幸にした
諸悪の根源を指弾する ――
信仰と転向をめぐる、渾身の徹底討論!
副島 イギリス(イギリス国王とイギリス国教会)が、人類の諸悪の根源であり、ローマ教会(バチカン)と並ぶ凶悪な大悪魔たちです。まさしく人類の諸悪の根源です。これが私の(知識人)人生の結論です。
そして、もう一つ。救済は無いということです。人類(人間)に救済は無かったと、私は結論を出しました。善というのは、民衆を救済しようとする意欲、意志のことです。私は善と悪の問題も、民衆、大衆、貧乏人大衆の味方をするかしないか、これだけが問題だと、はっきり決めました。では、民衆の救済ができないのならば、自分はどうするのか、ここからが思想の領域です。
佐藤 できなくても、「不可能の可能性」に挑むというやり方があります。
これは危機の神学の代表カール・バルトの言葉です。人間は原理的に神ではない。人間は神について知ることができません。そうすると、原理的に人間は神について語れないことになりますが、説教団としての牧師は、神について原理的に語れないにもかかわらず、語らなくてはならないという、弁証法的な緊張の中に置かれます。そこで語ることを、バルトは「不可能の可能性」と言いました。ですから、不可能の可能性としての説教であり、危機の神学は、「不可能の可能性」としての神学です。
元凶はトランプではない!
【目次】



