出版社内容情報
度重なる日本の謝罪が韓国に伝わらないワケを、言葉の視点からズバリ解明!
日本語と韓国語には、語順、文法、敬語の多用など、共通点が多い。しかし、国民の根底にある思想・美学の違いが相互理解の壁になっている。日本人には自然信仰の要素と近代的な高度な論理思考を併せ持つ不思議な特徴があり、漢字とひらがなを融合させた日本語を作り出した背景に、歴史と伝統を重んじる文化がある。一方、韓国は1970年の漢字廃止宣言以降、表音文字のハングルのみを使用しており、簡単に覚えられてわかりやすくなった半面、同音異義語の多さによる混乱が起きている。多くの韓国人は漢字で書かれた古文が読めず、伝統が断絶される恐れがある。こうした文化の違いは両国の意思疎通に大きく影響している。本書では来日当初、著者が体験し驚いたという「自社の社長を呼び捨てにする」「なにかあれば反省会をする」「~させていただくというフレーズを多用する」日本人とのエピソードを交えながら、日本の独自性を浮き彫りにしていく。日韓の文化の違いがよくわかる、似て非なる言い回しとことわざも紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
せいじ
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★★★☆☆2025/04/07
anko
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日本語の美しさ、奥ゆかしさ、歴史、などなど、再認識しました。母国語の性質が、そこで使用し生活している人の基盤になっていることが、とても興味深い。このまま美しい日本語が幾年先も残っていて欲しいし、言霊というような考え方も素晴らしい。『はつか』というように死語となってしまった豊かな日本語が復活してくれると良いなあ。 『はつか』物事のはじめの部分がちらりと現れる様。 島崎藤村作『麦の色はつかに青し』 いまだ浅い春にさまざまな生命の兆しが萌え立ちはじめた情景を表現。2023/07/30
ハザマー
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日本人と韓国人の共通点と相いれない点があること、言葉だけではない気質は仕方ないですね。2023/01/13
花陽(かよう)読書会
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友人から借り受けた本でした。著者の方は、よく勉強しているなあ...と思いながら読んでいます。読みやすくて、なお、分かった気に、短絡的にしてしまう本とは、少し異なる印象を覚えました。韓国語はハングル(表音文字)によって、これを公用することによって、漢字文化から離れたしまったことは、もったいないことだなぁ…と感じました。いかに「日本語」が敵勢文化であったという裏腹に「漢字」が紛れ込んでいたとしても、やはり東アジア、この極東地域は「漢字」の文化圏であると強く感じさせる1冊でした。2023/01/10