- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
内容説明
没後25年!作品を愛した著者があえて問う清張の『昭和史発掘』に疑義あり!
目次
序章 『昭和史発掘』に疑義あり
第1章 陸軍機密費問題“軍部”
第2章 石田検事の怪死“謀殺”
第3章 朴烈大逆事件“国家”
第4章 芥川龍之介の死など“作家の死”
第5章 北原二等卒の直訴“軍隊”
第6章 日本共産党の問題“共産党”
第7章 満洲某重大事件“満洲”
著者等紹介
渡部昇一[ワタナベショウイチ]
上智大学名誉教授。1930年、山形県生まれ。1955年、上智大学大学院修士課程修了。ドイツのミュンスター大学、イギリスのオックスフォード大学に留学。ミュンスター大学哲学博士(1958年)、同大学名誉哲学博士(1994年)。深い学識に裏打ちされた鋭い評論で知られる。第24回エッセイストクラブ賞、第1回正論大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきこ
3
本書を読んで自分の昭和というものの印象が松本清張氏によって深く影響されていたことを認識した。そうか、そういうことだったのかと眼からウロコのような感じだ。全く違う側面から考えると昭和という時代の印象はずいぶんと違うものになってくるのだ。いくつもの目線で時代を捉えることの楽しさを味わっている。下巻も期待。2017/05/15
Shinsuke Mutsukura
2
また読まなくちゃいけない本が増えてしまったじゃないですか。「日本共産党の研究」立花隆。「紫禁城の黄昏」R.F.ジョンストン。 全く、俺らが学校で習った歴史ってのは何だったんだよ?って感じですね。 あの連中給料泥棒もいいとこだなぁ。 まあ、それは置いといてこの本は読まなきゃいかんでしょ。日本の正しい歴史の窓口にお勧めです。私は、松本清張の「昭和史発掘」は読了したんですが、ここまで書いたんだからお前、真相知ってんだろ?という詰めの甘さを感じていたのですが、マスコミや共産党のイヌじゃ、仕方ねぇか。2017/08/22
しゅんのすけ
1
保守派の碩学である渡部昇一氏が、共産党のシンパである松本清張氏の愛読者というのは意外であったが、昭和史発掘を執筆した当時の松本清張氏が国民的人気作家であり、この作品のテーマ設定も画期的・独創的なものだったということだろう。 自分も十数年前に拝見したが、特に2.26事件あたりの記述には圧巻の取材量と推理小説的な論理展開に引き込まれるように読了したのを覚えている。 ただし、渡部氏の昭和史の論旨は明確で、敬意は払いつつ、昭和初期を暗黒時代と捉える清張史観に疑義を呈していく。特に田中義一総理更迭の分析は出色。2019/01/04