利己主義という気概―エゴイズムを積極的に肯定する

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784828414669
  • NDC分類 151.4
  • Cコード C0098

内容説明

アメリカ発の金融恐慌でも、資本主義が滅びることはない!一切の偽善を排して、真に自由のために戦い抜いたアメリカの民衆の保守思想家アイン・ランド女史。本物の自由主義(リバータリアニズム)思想の創業者にして戦闘的実践者の闘う言論、日本初上陸。

目次

「客観主義」とは何か
利他主義者は緊急事態が大好き
合理的ならば利害は衝突しない
人生に妥協は必要じゃないですか?
不合理な社会で合理的に生きる方法
世にはびこるは道徳的灰色教
集団の倫理など存在しない
記念碑を建てたがる連中について
人間の権利
集団の“権利”など存在しない
政府とは何か
自由な社会における政府運営資金調達法
個人主義者は人種差別をしない
〈はじめに恫喝ありき議論〉に備える

著者等紹介

ランド,アイン[ランド,アイン][Rand,Ayn]
1905~82年。アメリカの国民作家、政治思想家。ハイエクやフリードマンと並んで、自由放任資本主義を支持する超個人主義的自由主義(リバータリアニズム)の提唱者のひとりとして知られる。本名はアリサ・ロウゼンバウム。ユダヤ系ロシア人としてサンクト・ペテルブルクに生まれるが、1926年にアメリカに単身亡命し、生活苦と闘いながらハリウッドでシナリオ作家をめざす。43年に『水源』を発表し注目を浴びる。57年に出版された『肩をすくめるアトラス』(ともにビジネス社刊)によって文名を確立。以来、これらの二大長編小説は、アメリカの知的な若者にとって必読書となる

藤森かよこ[フジモリカヨコ]
桃山学院大学国際教養学部教授。アメリカ研究専攻。ウエッブサイト「藤森かよこの日本アイン・ランド研究会」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

22
利己主義という気概ーエゴイズムを積極的に肯定する。アイン・ランド先生の著書。利己的に生きることができない人間は未熟者。利己的に生きることができない人間は何もできない。利己的に生きることを通じて自分も他人も幸せになれる。利己主義を貫くこと。利己主義を貫く他人に嫉妬しないこと。利己主義を貫く他人を非難しないこと。2023/08/18

roughfractus02

5
知識や価値は思考が生み出すのでなく客観的に存在している。人はそれらを持つことを選択する(自由意志)。哲学から無視される著者のこの「オブジェクティビズム」が政治面で米インテリ層を触発するのは、知識や価値の集団独占を告発し、資本主義の自由を擁護するからだろう。一方、強者の擁護に見えるこの主張が、国家を立法府として人権擁護の面で肯定し、弱者に対して個人として向き合うと言う時、「意識の優越」を否定するアナキズムや他者を一般化するリバタリアニズムにも、自身の育った旧ソ連の集団の力を見出し、闘争しているように見える。2018/06/09

スクワッター

2
★★★★☆ 良著だが、翻訳者が恣意的に内容を変更している点があり、正確な全訳ではない。原著から、ナサニエル・ブランデンの著したエッセイが抜かれている。これから読む人は、異なる翻訳者による全訳である『SELFISHNESS(セルフィッシュネス) ―― 自分の価値を実現する』を読むことをオススメします。巻末の訳者解説は良かったです。アイン・ランドの思想が、端的にまとめられている。2023/11/24

O. M.

1
改めて、本書が示す客観主義の考え方、政治体制には、非常に共感できます。昨今の現実社会は、日本のみならず、自由の国米国においても、個人の自由・権利の侵食が進んでいるように感じます。皆が考える自由の基本原則は同じでも、個別の制度設計に問題があるのかもしれません。なお、本書は具体的な政治問題を語ったエッセイ集で、ランドの客観主義の原理原則について若干説明不足も感じられるので、これからランドを読むのであれば「肩をすくめるアトラス」から入ることをお勧めします。2018/08/12

aoisora

1
取り敢えず一度は読んだが中味が深くて理解しきれていない所も多いと思う。「肩をすくめるアトラス」が読めたら少しは理解が進むだろうか。読後に深いため息がでる本。2015/09/13

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