内容説明
ダウン症として生を受けた娘に絶望し、何度も親子で心中を考えた母、突然の夫の死、社会からの拒絶…見えない壁を乗り越えながら、娘は幼い子どもや知的障害者に、書を教えるまでに成長した。たった一つの「希望」を探し続けた親子の軌跡。
目次
絶望からの出発
どんな子にも「希望」はある
涙の理由
学校へ通う
プールに入れない
障害者を教える障害者
「場」を読む技術
私が死んだ後のこと
決して断らない
心の風景
園長先生のお話
決められた解答はありません
能力とは何か(その一・時間編;その二・言葉編;その三・お金編)
翔子の「恋」
赤い自転車
ジャンケンの秘密
ビリの役割
きっかけは「般若心経」
個展にて
仏の書(柳田泰山)
著者等紹介
金澤泰子[カナザワヤスコ]
1943年12月東京生まれ。明治大学入学後、短歌「まひる野」同人となり、馬場あき子に師事。その後、能楽「喜多流」の喜多節世、書道「学書院」の柳田泰雲に師事。1977年、金澤裕と結婚。1985年6月、翔子を誕生するもダウン症と診断される。1990年、「久が原書道教室」を自宅の一階でスタート。1998年、書道「泰書會」に入会、柳田泰山に師事。雅号は金澤蘭凰
金澤翔子[カナザワショウコ]
1985年6月東京生まれ。生まれてすぐダウン症と診断される。1990年、5歳のときに母に師事し書道を始める。1995年、10歳のときに「般若心経」を書き、同年全日本学生書道連盟展に「花」を出品。その後、14歳から17歳まで日本学生書道文化連盟展に毎年作品を出品(16歳のときの「舎利礼」、17歳のときの「觀」は、ともに金賞を受賞)。2004年、19歳のときに雅号「小蘭」を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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