出版社内容情報
竹から誕生するという現代人には不可解なかぐや姫は、成立時に流行した中国文学の神仙の影響をうけている。
文化の多様性に着目し、日本の古典文学を読み解く面白さを紹介する。
【目次】
序 章 本書のアプローチ・方法論にかえて
第一章 神仙ワールドの「竹」
第二章 『竹取物語』の作者層と神仙ワールド
第三章 神仙小説からみる仙界の諸相―天上界のしくみ
第四章 方術の描かれる物語―『竹取物語』の場面描写
第五章 かぐや姫の罪―仙女の降誕と帰還の論理
第六章 かぐや姫の昇天と不死薬―仙薬の諸相
第七章 「謫仙譚」のプロット構成とかぐや姫
第八章 「仙境訪問譚」のプロット構成と浦島
第九章 『続浦島子伝記』―平安朝の伝奇小説
終 章 かぐや姫と浦島―物語文学と伝奇のあいだ
あとがき
渡辺 秀夫[ワタナベ ヒデオ]
著・文・その他