出版社内容情報
古代政治史を考察する上の鍵である壬申の乱を、原因、経過から、内包する問題へと主題を移し、当代の政治、社会の諸問題、そして日本古代国家の成立事情とその特性を解明する。増補にあたり、以後の研究の進展を取り入れ、補註・補論約70頁を付け加え、大幅に改訂・増補する。 塙選書13
目次
序章 研究史の概観
前篇 反乱まで(皇位継承をめぐって;天智末年の政情;吉野の皇子)
中篇 乱の経過(挙兵命令;吉野出発;東国に入る;戦機熟す;激戦あいつぐ;大津京陥落)
後篇 乱の意義(大海人皇子の支持勢力;天武朝に与えた影響;余論)