内容説明
本書は幕末の江戸文化を代表するもののうち浮世絵を中心として、その時代的変化や特性、とくに風刺画を中心として取りあげたものである。そのほか歌舞伎や流行神についても触れた。
目次
第1編 天保改革と文化統制(天保改革と出版統制;国芳画「源頼光公館土蜘作妖怪図」;天保改革と浮世絵;天保改革と歌舞伎取締り―三都と遠国奉行支配地を中心として)
第2編 幕末の浮世絵と世相(嘉永期の浮世絵と江戸の評判;文久の「はしか絵」と江戸の世相;描かれた幕末の流行神)
第3編 幕末の風刺画(幕末の政治風刺画;幕末風刺画の流れ;幕末維新の風刺画)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
果てなき冒険たまこ
1
拾い読みした。なんか全体的に真面目すぎて読んでて楽しくはなかった。2023/06/20
ATSU
0
国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図」の妖怪が知りたくて,見つけた本がこれです。天保の改革で美人画や役者絵の浮世絵が規制される中,国芳の思惑を超えて,この浮世絵は,どんどん風刺的要素がふくらみます。「きっと,この妖怪はこんな意味に違いない。」当時の日記などから様々な解釈が出てきます。この国芳の浮世絵以降,風刺画がどんどん出てきます。広景の「青物魚軍勢大合戦之図」はコレラが流行する中,描かれました。蜜柑は紀州出身14代将軍家茂です。 この夏は,国芳をはじめとする浮世絵にはまりました。2016/09/05