内容説明
犬であるとはどういうことか?その内側に入り込むと見えてくる、思いがけない豊かな犬の感覚世界。
目次
犬の環世界―犬の鼻から世界を見る
家に属するということ
嗅ぐ
もの言わぬ…
犬の目
犬に見られる
犬は人類学者
犬は心を読むか
犬の内側
絆を作り上げるもの
朝の大事な時間
おわりに―わたしの犬
著者等紹介
ホロウィッツ,アレクサンドラ[ホロウィッツ,アレクサンドラ][Horowitz,Alexandra]
ペンシルヴァニア大学で哲学の学士号を取得、カリフォルニア大学サンディエゴ校では、犬の認知行動学の研究で認知科学の博士号を取得した。現在、コロンビア大学バーナード・カレッジで心理学の非常勤助教授として教えながら犬の行動学の研究を続け、さらに、人間、サイ、ボノボにおける認知行動学の研究へと範囲を広げている。過去にメリアム・ウェブスター社で辞書編集者、ニューヨーカー誌でチェッカーとして働く
竹内和世[タケウチカズヨ]
翻訳家。東京外国語大学スペイン語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
18
53犬がこの世界をどう感じ考え行動しているのか?を研究した人の本です、たいへん興味深く読めましたが、読むのに苦戦してしまい時間がかかりました。人は犬を無口だと思っているが、吠え方鳴き方尻尾の振り方目線仕草でかなり雄弁に感情を吐露している。犬を飼った事がある人は分かると思いますが犬にも表情がありイタズラを見つかった時の申し訳なさそうな顔や置いてかれる事に気づいた顔病院に行くと気づいた時の顔こちらの感情を伺うような上目遣い色々と亡くなった愛犬を思い出しました。2019/04/07
ネロ
16
擬人化ではなく、犬から見た世界とはどういったものかを可能な限り犬目線で紐解いていく。犬は人間を使うのが巧みに進化したことがよく分かるが、人間はついつい家族(小さな人間)として扱ってしまう。そのことが、犬の世界と人とで誤解が生じているのではないか。そんな部分を払拭してくれそうな一冊だったが、良くも悪くも科学者が書く文章は読みにくい。。2022/04/23
るう
8
ちょっと読みにくくて、途中止まっちゃってた本。想像していた中身と違っていて論文のようなむつかしさがあったけれど、著者の犬に対する愛情が感じられる一冊だった。2013/07/07
ばっか殿すん
7
生類憐れみの令の頃のお犬様の見え方は今とは違うんかなー!?とか思いましたが。お犬様になってみないとわからないわけでありまして。あと、「犬は人間界における人類学者であり、行動を学ぶ研究者である」、、と。たしかにやたら観察してくるもんなぁ~2013/04/10
kanaoka 57
4
犬が認識している世界を垣間見る事ができる。人間は視覚中心であり、常に現在を見ているのに対し、犬は嗅覚を中心にして世界を認識していおり、この匂いの強弱は時間の経過(年輪)を示唆するものであり、このことから犬は時間軸上の流動する世界の中に生きているという。このため世界が明らかなものであり続けるためには絶えず嗅ぎ続けなくてはならないのである。また犬は閃光融合頻度が高いため、人間より、今、まさにこの瞬間を生きているという。それは過去、経験、思考に束縛された人間に比べ、自由なのかもしれない。2015/12/15