内容説明
のぞき趣味の原点は?男の暴力はホルモンのせい?性の好みは生まれつき?宗教の起源は精神疾患?…斬新な視点から読み解く、人間の謎と不思議。
目次
あなたのは大きい?それとも小さい?―性の好みの決まりかた
ヒトはなぜのぞきたがるのか―霊長類はゴシップがお好き
パジャマが駄目になる夜―思春期を迎える体の不思議
生命の測りかた―確率・統計とヒトの心
無謀な若者たち―青年はなぜ家を出ていく
パターンのある安心感―悲しみの癒えかたはみな同じか
悪魔の適性テスト―爆弾魔にどう対処するか
貧者の贈りもの―死体解剖をめぐる悲喜劇〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんやん
26
行動生物学者の著者が科学雑誌に発表したエッセイ集。科学の言えることは曖昧なのに、それに魅入られた理論家が科学を振りまわすことがある。「人間の本質」と「人間の本質の生物学的な歪み」に境界線を引くことはできるのか。学習意欲がなく、これ以上学ぶ気がない人に、頑張れということは、励ますことなのか、追い込むことなのか。面白いが、貧困家庭の少女の妊娠率の増加を、社会学や心理学ではなく、生態学的に説明したり、宗教の起源や複雑な儀式を精神病理学的に説明するとき、理論家が科学を振りまわしているようにも見える。難しい。2020/08/13
手押し戦車
8
人は神経と強迫行為が結びついて精神の起源となっている。しかし精神には多くの病気も存在する。遺伝子は不利な遺伝を淘汰してきたがなぜ心に不利になる病気は淘汰できないのだろうか?無意識に選り好みできる心があるからこそ、本当に存在しない因果関係、妄想や夢の出来事を現実だと強く思い込み、偽りの期待感で現実を過ごしてしまい間違った好奇心が出てきてしまのか。心とは100%に近い99%利己的な構造になっている、生命は自分自身が一番可愛くもありわがままでもある。利己的な部分は科学でも証明できない奇妙な部分が多くありそうだ。2014/06/12
tama_lion
0
エッセイ集なので軽く読めるけど、着眼点はことごとく鋭い。かつて解剖の献体がたいてい貧しい人々だったせいで、肥大した甲状腺が正常サイズだと思われていた、とか
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