出版社内容情報
森林土壌の生成・分類、一般的な物理・化学的性質とともに、リターの組成や分解、林木の栄養および成長と土壌条件との関係、森林生態系における養分循環と養分吸収量、降雨や渓流水を含めた森林の養分動態などを重点に、森林土壌全般について解説されている。
内容説明
本書では、森林土壌の生成および分類と区分された各土壌の性質とともに、リター(落枝葉)の組成や分解、林木の栄養および成長と土壌条件との関係、森林生態系における養分循環と養分吸収量、降雨および渓流水を含めた森林の養分動態などに重点をおいた。これらの問題に関連して、森林土壌の新しい分類体系(1975年)において残された問題についても、論争の決着のついていない二、三の土壌の生成過程や、新たに追加する必要があると考えられる土壌について述べておいた。その他、森林土壌では未だあまり研究が進められていないが、今後の生成・分類の研究を進めるために重要と考えられる腐植や遊離酸化物の形態、林木の栄養や土壌の肥沃度に関係の深い葉分析、窒素やリンの形態と可給性などについても、これまでの情報を取りまとめておいた。
目次
土壌の生成
わが国の自然環境
わが国の森林土壌の分類
森林土壌の一般的な理学的性質
森林土壌の一般的な科学的性質
遊離酸化物の形態
腐植の形態
窒素(N)の形態と循環および可給性
リン(P2O5)の形態と循環および可給性
リターの組成と分解過程
葉分析による林木の栄養診断と土壌条件
森林生態系における養分の現存量および年養分吸収量
森林生態系における養分循環
著者等紹介
河田弘[カワダヒロシ]
農学博士。大正11年東京市に生まれる。昭和20年9月東京大学農学部農芸化学科卒。副手を経て、昭和22年3月現在の農林水産省森林総合研究所に入所、支所の研究室長、育林部長、本所の土壌肥料長、土壌部長を歴任、昭和57年4月新潟大学農学部林学科教授、昭和63年3月定年退官
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