内容説明
大津事件は裁判所が政府の裁判干渉を退けた司法権独立史の輝かしい事件だったのか?!基礎的資料を緻密に検証して通説の虚像を突き崩し、新たな大津事件像の核心に迫る実相を構築した読書家の必読書である。
目次
序章 小説『ニコライ遭難』の嘘
第1章 遭難
第2章 天皇百事指揮する
第3章 死刑への方策
第4章 賠償なし
第5章 裁判干渉
第6章 大津開廷
著者等紹介
新井勉[アライツトム]
1948年生まれ。京都大学法学部卒業、京都大学大学院法学研究科博士課程単位取得。日本大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Fumihiko Kimura
1
吉村昭氏の著作の論評(酷評)から入る辺り、筆者の意気込みも相当あろうが、「文章」としてみた場合、吉村氏を非難できるほどのこなれた表現になっているとは言いがたい。途中、論旨を明確にする趣旨か「①・・・、②・・・、③・・・」と番号が付してある箇所があるが、付番された箇所が文意として纏まっていないため、続く解説との対比が非常に分かり難いなど、これは編集者の役割かとも思うが、基本的な部分で興をそぐ。興味深い史実なのだから、吉村氏を批判しえる「表現力」を含めて戦って欲しかった。2014/08/18
かずさん
0
少し読みづらかった。2015/11/05