内容説明
精神保健・医療・福祉分野における法改正や制度改革は、「障害者自立支援法」や「心神喪失者等医療観察法」の失敗に見られるように、障害当事者らに深刻な負の影響を及ぼすことがある。この国の社会保障制度の将来像をどう描くのかという焦眉の課題に立ち向かうために、法・制度・施策の現状をトータルに検証する。
目次
精神保健福祉政策の行方―「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」報告書、その後
障害者制度改革と精神医療の行方―障がい者制度改革推進会議の動向から
医療観察法の解消と精神保健医療体制の再構築はワンセットである
医療観察法の今後を考えるに当たって―法施行5年の現状
医療観察法「国会報告」について
保護者制度と非自発的入院制度の見直しに向けて
外来精神医療の野放図な状況とクロノス(時間軸)の導入―外来精神科診療所の立場から
銃砲刀剣類所持等取締法の改正について
認知症は精神病院によって取り込まれるのか
精神科クリティカルパス総論
精神科地域連携パスは可能か
退院促進・地域移行・地域定着支援の現在・過去・未来
著者等紹介
岡崎伸郎[オカザキノブオ]
1958年生まれ。精神科医。東北大学医学部卒業。東北大学附属病院精神科病棟医長、仙台市精神保健福祉総合センター所長、小高赤坂病院副院長をへて、2009年から国立病院機構仙台医療センター精神科部長。精神保健従事者団体懇談会代表幹事、(社)日本精神神経学会理事(歴任)、日本精神病理・精神療法学会評議員、全国精神医療審査会連絡協議会理事、『精神医療』編集委員など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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