内容説明
高齢者が不遇をかこって孤独と妄想のなかで呻吟している有り様は、「老い」を排除と「介護」の対象としてとらえ、「老い」の居場所が奪われていることを示している。寄る辺ない生を生きる高齢者の心的世界を精神医学的考察と臨床によって解読する。
目次
作話と被害妄想―「意味の世界」を護る
花咲くをとめ達
「猫と私と、時々、団地」―デイケアからの報告
高齢者が妄想を呈する時
一人暮らしの女性高齢者の幻覚妄想状態
妄想と高齢者、援助者との関係―認知症を中心に
木陰で老い人の不思議な語りを聴く
認知症高齢者と妄想―心理社会的病理に基づいた理解
配偶者のいる孤独―高齢者の嫉妬妄想
高齢者の妄想―統合失調症と認知症の狭間で〔ほか〕
著者等紹介
浅野弘毅[アサノヒロタケ]
1946年生まれ。東北大学医学部卒業。仙台市デイケアセンター所長、仙台市太白保健所長、仙台市立病院神経精神科部長兼老人性痴呆疾患センター室長、認知症介護研究・研修仙台センター副センター長などを経て、現在、東北福祉大学健康科学部保健看護学科教授兼東北福祉大学せんだんホスピタル院長。日本デイケア学会副理事長、日本外来精神医療学会常任理事、日本社会精神医学会理事。『季刊精神医療』(編集=「精神医療」編集委員会、発行批評社)編集委員
阿保順子[アボジュンコ]
1949年生まれ。弘前大学大学院人文科学研究科修士課程修了(文学)。北海道医療大学看護福祉学部教授を経て、長野看護大学学長。「精神医療」編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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May
人魚姫