出版社内容情報
気鋭のジャーナリスト斎藤貴男が、「教育改革」を斬る!
『SERIES「教育改革」を超えて』1巻~4巻に収録されました対談、「なぜ、今、『心のノート』なのか」「なぜ、今、〈愛国心〉」なのか」「〈「非国民〉の作られ方」「イデオロギーとしての身体=教育」という今までの対談に、新たに収録した対談「自己教育力の発見」を加えた斎藤貴男さんの対談集です。
●1 なぜ、今、『心のノート』なのか
三〇〇万の都民の意識/「心の東京革命」の危険性/管理されるものは管理する/不平等の拡大/教育改革と新自由主義/牙を抜かれる教師/ルールとマナー/保守主義的市民権論とハイパー資本主義/『心のノート』の背景/『心のノート』の限界/『心のノート』に抗する論理/きれいな言葉・きたない言葉
●2 なぜ、今、「愛国心」なのか
若者とナショナリズム/イラク派兵の「大義」/新自由主義と国家主義はセットである/「国」を愛するとはどういうことか/ナショナリズムと拝外主義/文化ナショナリズムと政治ナショナリズム/敗戦とネジレ/日本という国の悲しさ/東京都の教員管理/今、教師に何ができるか/高校紛争と校内暴力/教育に対するマッカーシズム/自衛隊・徴兵制・マスコミ
●3 「非国民」の作られ方
戒厳令下の東京都の教育/二五〇名に及ぶ大量処分/手続き上の問題点/石原体制が狙っているもの/都教委の動きと校長の対応/都教委は一枚岩なのか/職務命令が校長の自己責任となる仕組み/組合はなぜ闘わないのか/板橋高校事件とは/3.11通知の問題点/拡大する授業内容の管理とその背景/処分問題についての
●斎藤貴男
1958年東京都生まれ。新聞記者、週刊誌記者などを経て、現在フリー・ジャーナリスト。【著書】『機会不平等』、『カルト資本主義』(以上、文春文庫)、『梶原一騎伝』(新潮文庫)、『バブルの復讐?精神の瓦礫』(講談社文庫)、『空疎な小皇帝』(岩波書店)、『「非国民」のすすめ』(筑摩書房)、『安心のファシズム』(岩波新書)、『不屈のために』(ちくま文庫)ほか多数。
装画=臼井恵之輔(新制作協会)
装丁=臼井新太郎
組版=字打屋(西澤章司)
内容説明
「心のノート」「愛国心」「非国民の作られ方」「身体論」「自己教育力」…。気鋭のジャーナリスト・斎藤貴男が5人の教師を相手に“教育改革”を熱く語る。
目次
第1部 なぜ、今『心のノート』なのか―斎藤貴男vs.柿沼昌芳+永野恒雄(司会)(三〇〇万の都民の意識;「心の東京革命」の危険性 ほか)
第2部 なぜ今、「愛国心」なのか―斎藤貴男vs.永野恒雄×柿沼昌芳(司会)(若者とナショナリズム;イラク派兵の「大義」 ほか)
第3部 「非国民」の作られ方―斎藤貴男vs.青木茂雄+永野恒雄(司会)(戒厳令下の東京都の教育;二五〇名に及ぶ大量処分 ほか)
第4部 イデオロギーとしての身体=教育―斎藤貴男vs.尾崎光弘+永野恒雄(司会)(天皇発言をめぐって;『脳内革命』から『キッパリ!』まで ほか)
第5部 自己教育力の発見―斎藤貴男vs.向井吉人+永野恒雄(司会)(埼玉県新任教員自殺事件;新自由主義と「個性」 ほか)