精神医療  4-25

精神医療  4-25

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  • 商品コード 9784826503471
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3047

出版社内容情報

 かつての“家族像”が崩壊した現代…。変容する「家族」とは?

 バブル崩壊以降、日本の家族の変容はあらゆる生活や活動の場(会社や学校)にも影響を及ぼし、そのことが家族にもフィードバックされ、人の心や行動にも変容が起きている。

 幼児虐待、家庭内暴力、不登校、いじめ、ひきこもり、非行・触法行為、過食・拒食、アルコール依存、離婚率の上昇、老人虐待などとして現出している諸問題が、家族の変容にどのような反作用を及ぼしているのか。診察室から見えてくる家族の肖像に迫る。 

巻頭言・黒川洋治
〈座談会・現代家族の肖像〉芹沢俊介+三橋良子+高岡健+犬飼直子+[司会]黒川洋治
分裂病と家族・西尾雅明
摂食障害と家族、身体、こころ、柴山雅俊
「分裂病」を通して見た現代家族の変貌・森山公夫
痴呆と家族・芦刈伊世子
分裂病発症と家族~茨城でサリバンHSを思いながら・弘末明良
〈コラム〉個人診療情報としての精神科看護記録・柴田恭亮
〈連載〉浜田晋、和邇秀浩
〈書評〉浅野弘毅、藤澤敏雄

 精神疾患の治療・生活支援などには家族の存在が必要である。しかし、従来、精神障害者の家族は「保護義務者」に象徴されるような、過剰な負担を強いられてきた。その構造は今でも変わらない。不幸にして患者が事故を起こすと、マスコミも一役買って、厳しい世間の目にさらされる。「親の顔が見たい」という一族郎党にまで責めを帰する我国の風土はかわらない。このような背景を抜きに、「家族療法」などがより高度に技術的、操作的になっていけば、家族は二重の疎外状況に置かれることになる。
 この特集は、それぞれの分野の第一線で「精神医療と家族」の問題に取り組み、新しい展望を開きつつある人たちの報告である。(黒川洋治)

『精神医療』誌も、通巻100号を数えるに至りました。本号では精神医療と「家族」の在り方を、もう一度考え直すための特集を組んでいます。評論家の芹沢俊介氏、精神保健福祉士の三橋良子氏、岐阜大学精神科医師の高岡健氏、本号の編集担当者でもある陽和病院の犬飼直子氏、そして南伊豆病院の黒川洋治氏による座談会「現在家族の肖像」も必読です。

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