感想・レビュー
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kochi
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犀星の『我が愛する詩人の伝記』から知った詩人。父親や早世した姉、恋人(家族の反対を押して結婚したのちの妻)のことを記す詩人の言葉は、非常に素直な感じで、誰からも愛されたという解説子や犀星の評価もうなづける。例えば、生まれる前の子供に対して「太郎 太郎 腹の中の太郎…お前が生まれるのは 五月にほど近い日だ… <省略> 夢を一杯みたした…産湯をつかわしてやろう」実際の彼の子供は娘なのだが、ここはリズムから考えても、「太郎」でなければと思わせる。この詩は合唱曲になっているらしく、聞いてみたいものだ。。2023/02/04