出版社内容情報
●無藤隆の思考をたどる
本書は、2023年に無藤が「愛と知の循環」を初めて語った大学院での講義録をベースに、「愛と知」とは何か、「循環」とは何か、古今東西の歴史や学際的なアプローチ、保育実践の場で出会う子どもたちの姿を捉えながら考えを深めていきます。「愛と知の循環」が子どもたちの中で展開されるための保育環境や、保育者の専門性について、今、無藤が伝えたいことを集大成しています。
●さらに理解や思考を広げる二人の著者
無藤の「愛と知の循環」論の進展を見てきた矢藤と伊藤は、無藤の理論をそれぞれに受け取り、読み解き、理論と実践との往還を解説します。さらに保育者養成や公教育の可能性について、それぞれに考えたことを展開します。
最後は筆者らで鼎談を行い、改めて「愛と知の循環」や背景となる理論や事象について確認し、議論を深めていきます。
【主な目次】
●主な目次
第1部 ときがたり 無藤 隆「愛と知の循環」論
第1章 講義録 「愛と知の循環」とは何か―幼児教育の核心
第1節 要領・指針は完成品ではない―全ては生成していく過程
第2節 「愛と知の循環」はどういうものか―これから論じること
第3節 小さな幸せと小さな未来と小さな旅立つ世界の提供―ウェルビーイングの実現としての幼児教育
第4節 子どもの主体的な関わり―資質・能力の具体化
補説 保育者の主体的あり方、保育者の抱く「二重の主体性」
第5節 学びに向かう力としての心情、意欲、態度―幼児教育の中核
補説 ものをエージェンシーとして捉える
第6節 愛と知の循環―汝の棲まうこの世界を愛せ
補説 保育の質とは何だろうか
第2部 「愛と知の循環」論を読み解く
第2章 実践と理論のつながりへの問いと思考
第1節 実践への問いかけとしての「愛と知の循環」(矢藤)
第2節 動き続ける実践へのまなざし(矢藤)
第3節 実践と制度をつなぐ営み(矢藤)
第3章 保育者養成教育の専門性から考える
第1節 保育者養成教育を探究する喜びと孤独(伊藤)
第2節 実践者と研究者は想像と創造の共同体(伊藤)
第3節 保育者養成教育制度の課題(矢藤)
第4章 公教育の可能性を拓く
第1節 公教育としての「愛と知の循環」論(伊藤)
第2節 「愛と知の循環」が拓く公教育の可能性(伊藤)
補説 活動空間創発理論について(無藤)
終 章 生成し創発する保育の専門知を語る/知る/探る
鼎談 無藤 隆×矢藤誠慈郎×伊藤理絵
1「愛と知」とは〈空間〉である?/2空間と環境のしつらえ/3子ども理解と保育者の「愛と知の循環」/
4世界をどのように肯定するか/5子どもを見つめ進む生成運動的な保育/補説 生成的運動体としての保育(無藤)
【目次】
内容説明
今こそ、「愛と知の循環」の思考の旅へ。
目次
第1部 ときがたり 無藤隆「愛と知の循環」論(講義録「愛と知の循環」とは何か―幼児教育の核心)
第2部 「愛と知の循環」論を読み解く(実践と理論のつながりへの問いと思考;保育者養成教育の専門性から考える;公教育の可能性を拓く;生成し創発する保育の専門知を語る/知る/探る 鼎談 無藤隆×矢藤誠慈郎×伊藤理絵)
著者等紹介
無藤隆[ムトウタカシ]
白梅学園大学名誉教授。東京大学教育学部教育心理学科卒業。同大学院教育学研究科同博士課程中退。お茶の水女子大学教授などを経て、2005年、白梅学園大学設立時の学長に就任。その後、同大学教授、大学院特任教授を経て、同大学客員教授。保育・幼児教育を専門とする
矢藤誠慈郎[ヤトウセイジロウ]
和洋女子大学人文学部こども発達学科教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程中退。岡崎女子大学教授などを経て現職。全国保育士養成協議会常務理事、日本保育学会評議員、環太平洋乳幼児教育学会日本支部理事、保育のデザイン研究所アドバイザー等を務める
伊藤理絵[イトウリエ]
常葉大学保育学部保育学科准教授。放送大学大学院文化科学研究科教育開発プログラム、山形大学大学院社会文化システム研究科、白梅学園大学大学院子ども研究科博士課程修了。博士(子ども学)。資格:精神保健福祉士、保育士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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