内容説明
日本三御嶽の内、「花の御嶽」と謳われ、多くの参拝者で賑わう金桜神社。その神仏習合期を探る、「渾身の論文集」。
目次
甲斐御嶽山金桜神社の鐘と論所争訟
甲斐御嶽山金桜神社の社家―代参講の展開と成果を巡って
甲斐御嶽山金桜神社の社僧―住職人選の展開と神仏争訟を軸にして
続甲斐御嶽山金桜神社の社家―主に江戸中・後期に於ける年寄の役と社内秩序について
著者等紹介
太川茂[オオカワシゲル]
1939年、神奈川県に生まれる。1958年、横須賀市立工業高(現横須賀総合高)卒業。1986年、山梨郷土研究会に入会(近世宗教社会史専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
7
「甲府市御岳に鎮座する金桜神社は、明治維新の神仏分離までは山岳信仰を標榜した、神仏混淆、本地垂迹の社で、甲斐御嶽権現金桜神社と称した。同社に於いて十七世紀中葉を中心に公事の際、訴訟原被告・証人が鐘を撞く特異な行為が、在地法と融合しつつ存在していたことが明らかになった上で…遡って武田時代にも前駆的な「鐘撞」の実在も、歴史・民俗両学を基軸に笹本正治氏によって実証された」「里宮御嶽が山宮と仰ぐ金峯山は、秩父山系西端に立地し、中世に吉野金峰山の蔵王権現を勧請して国峰と呼ばれ、呪術的な験者による…一大練場であった」2018/12/09