内容説明
有色人種への差別と偏見に対するジョルジュの闘いを美しい南の島を舞台に描く。
著者等紹介
デュマ,アレクサンドル[Dumas,Alexandre]
アレクサンドル・デュマ・ペール又は大デュマ。ヴィクトル・ユゴーと同じ1802年の生まれで、没年は1870年。父のアレクサンドル・デュマはナポレオン麾下の将軍、息子のアレクサンドル・デュマ(アレクサンドル・デュマ・フィス又は、小デュマ)は『椿姫』の作者。デュマの作品は、戯曲、小説、旅行記、回想録等、約300編がある
小川節子[オガワセツコ]
1953年東京女子大学短期大学部数理科卒業。1955年東京理科大学第一部数学科卒業。東京理科大学数学科助手。1962年東京都立京橋商業高等学校教諭。1969年関西日仏学館初級フランス語通信講座卒業。1971年東京日仏学院中級フランス語通信講座卒業。1978年自由が丘ランゲージスクールにてフランス語を勉強。現在、受講中。1979年仏日、英日科学技術文献翻訳。現在フリー(インタグループ)
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感想・レビュー
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きりぱい
6
「それは天国であったであろう!だが天国は生きている者達のために作られてはいない。」(だー!涙)なんという幸福と絶望!仏領から英領のモーリシャスとなった美しい島で展開する偏見との闘い。ムラト(黒人と白人の混血)だったことで侮辱を受けたジョルジュが、復讐を胸に14年ぶりに島に帰って来た。ああ、それなのにいたずらに自尊心のなせる業、恋心か虐げられた人々か、勲章を二つも受けた男が破滅の道へ向かう暴挙に出る。祈るように読み、もはやこれで終わりか・・と思っていたら、驚くべき迫力の続きが!面白かった。2012/03/20