内容説明
持続可能な生命体、宇宙倫理とは何かを問う。原発を廃止し、安楽と便利を唯一の価値とする生き方と経済社会関係からの脱却が求められているいま、石牟礼道子、田中正造、高橋悠治らをキーワードに、花崎皋平の哲学、民衆思想の実践を辿る。螺旋形の軌道を回る思索の遍歴。
目次
第1部 精神的世界(スピリチュアリティ序説;石牟礼道子の思想;宗教のポリティックスとポエティックス)
第2部 生命的世界(水と文明;オギュスタン・ベルクの風土学;生命的世界―水俣、アンデス、現代科学;「動的平衡」論と「オートポイエーシス」論;生命的世界を操作し、管理する思想と政治;社会的、歴史的行為の地平;生命の再生産と生存を保全する文明へ)
第3部 人称的世界(三人称のわたし;人称的世界の構造と論理;行為と身体、音と声)
著者等紹介
花崎皋平[ハナザキコウヘイ]
1931年、東京に生まれる。哲学者。北海道大学教員を経て、ベトナム反戦運動、成田空港や伊達火力、泊原発などの地域住民運動、アイヌ民族の復権運動への支援連帯運動に参加する。1989年ピープルズ・プラン21世紀・国際民衆行事で世界先住民会議の運営事務局に参加。「さっぽろ自由学校“遊”」、ピープルズ・プラン研究所の会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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