徹底検証 日本の五大新聞

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822809850
  • NDC分類 070.21
  • Cコード C0036

内容説明

日本の新聞社は徳島新聞と名古屋タイムズを除いて、すべて株式会社という企業形態をとっているが、それは株式会社とは似ても似つかぬ奇妙な会社である。本書ではこのことを全国紙五社について具体的に述べるとともに、このような会社のあり方がジャーナリズムとしての新聞をいかに駄目にしているか、ということを論じた。では、どうしたらよいのか、ということについても筆者なりの考え方を最後に述べている。

目次

第1章 読売新聞―独裁者が支配する世界最大の新聞
第2章 朝日新聞―不合理な株式相互持合い
第3章 日本経済新聞―この新聞社の株は買ってはいけない
第4章 毎日新聞―新聞といえども弱い者イジメされる
第5章 産経新聞―タダで乗取られた新聞社
第6章 新聞とテレビのおかしな関係
第7章 新聞社と大学の似かよった構造
第8章 大量販売を支える“中立性報道”
第9章 「職業としてのジャーナリスト」は可能か?
第10章 人間の顔がみえる新聞社

著者等紹介

奥村宏[オクムラヒロシ]
1930年生まれ。岡山大学法文学部卒業。産経新聞記者を経て、日本証券経済研究所主任研究員、龍谷大学・中央大学教授を歴任。会社学研究家。商学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

32
新聞の役割と五大紙の”左右”立ち位置。時に辛らつな評価も、提言からは”後輩”への期待を滲ませる。毎日の「西山事件」とジャーナリストとしての提言が挙げられるが、特に前者への先人としての思いを感じる。一方、企業の社会的責任とイラク戦争における責任論の件は違和感。前者は慰安婦問題への朝日新聞謝罪問題、後者はApple2Appleではない論旨が腹に落ちない。表題の”徹底”レベルに達していない気がしないでもない。そもそも論の視点が期待と異なったかもしれない・・・。2015/09/28

nonsugar

8
読売朝日毎日産経、そして日経を企業という視点から徹底的に辛口検証している本。著者の小気味良い辛口意見がなかなかに辛辣で面白いです。元々新聞各社の株式持ち合いだったり独特な日本の新聞業界に対して抱いていた疑問が、すっきりすっぱり解決されました。企業としての在り方から変わらなければならない、という著者の提言にも納得の危機的現状。皆さん最近、新聞読んでいますか?2009/08/30

スプリント

1
いわゆるメジャー5紙の醜聞が綴られています。新聞とテレビ・ラジオを抱え込むことで偏向報道に陥りやすくさせる日本のマスコミの実態は憂えるばかりです。マスコミの手が及ばないネットの動向に注目です。 本書では触れられていませんが地方紙はさらに政財界に支配されています。地方紙の実態について著者の考えを知りたいと思いました。2013/07/15

wang

1
主に所有関係の異常さと寡占体制の異常さから日本のジャーナリズムが死に瀕していることを訴える。ごく少数の新聞社しかもその株式会社の従業員が記者クラブから発信される情報を伝達する体制。テレビ、ラジオも系列で固め、安定した広告収入により記者の生活を支えている状態で報道など成り立たないことを憂いた内容。2012/10/05

kohaku

0
少し前に読んだ。五大紙の経営上また紙面に関する問題点を書いたものだが、個人的には産経新聞についての記述が一番興味深かった。日本電波塔の前田久吉が創業・経営していた頃は「完全な商業誌」で政治的な論調は朝日・毎日とさして変わらなかったそうだが、「財界のマスコミ担当」水野成夫に乗っ取られたことで、「財界、保守勢力の御用機関紙」とでもいうべき存在になって、論調もすっかり右寄りに変貌したのだという。前田‐>水野時代での産経の論調の変化についてはもう少し詳しく知りたいと思った。2013/06/05

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