内容説明
出でよ!草莽の人。近代化の礎を担って飽くなき向学心を燃やし続けた真摯な日本人の姿。
目次
夜学を生み出した社会の移ろい
教育のめざめ―江戸庶民の夜学
こころ揺さぶる知の欲求―私塾の夜学
個性的な藩校と郷校の夜学
多彩な夜学校のはじまり
教育近代化を助けた初等教育の夜学
心やさしい貧民夜学校
私学の台頭を促した夜間専門学校
明治の文学にみる夜学の風景
産業の発展に貢献した企業内の夜学
全国に広がった青年の夜学
大学二部発展のあとの危機
教育辺境にある定時制高校と夜間中学
人生における夜学の真実
著者等紹介
上田利男[ウエダトシオ]
1931年京都市生まれ。立教大学大学院応用社会学研究科(修士課程)修了、日本専売公社京都工場・本社勤務を経て、1977年小集団研究所を創立、現在に至る
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感想・レビュー
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魚京童!
12
日中仕事して、夜に勉強するすごいよね。そこまでして学びたいと思う。もっと、もっと、もっと。私みたいに、今日のやることに困って、暇だなーって思って、嫌になっている人とは考え方が違うのだろう。2024/06/28
RYU
2
日本夜学史。古くは聖徳太子時代からあった夜学。私塾や藩校、夜間学校が数多く紹介されている。そのよりどころは、①昼耕夜読の精神(働きながら学ぶ、知行合一)、②精神の思想(内面・人格形成)、③やさしさの伝承(教育機会に恵まれない人への配慮)、④自由な時間の活用(学ぶ充実感)、⑤深い思索で独学(厳しく律し、豊かな知性・感性の獲得)にある。2016/11/12