内容説明
江戸初期の造像僧・円空上人の彫刻は、すでに御承知のように、高い美術的評価と大衆的な人気を得ています。しかし、作者の生涯や作像の分布、あるいは個々の像の意味や制作年代については、未知の点が多く、今後の究明が待たれます。円空学会編集「円空研究」は、これらの点について、それぞれ立場を異にする研究者や愛好家が、研究・考察の成果を発表し、互いに討議しあうための、共通の場として設けられたものです。
目次
1 論文(円空彫刻の特質;鎮魂の観音堂 ほか)
2 随筆(円空の魅力;発見の頃 ほか)
3 口碑採録(円空上人に絡んだ里傅)
4 調査報告・秋田県における新発見像(鷹巣町の阿弥陀如来像;秋田市の観音像)
5 写真特集 荒子観音
6 対訳・円空上人小伝・全栄法印