出版社内容情報
本書はインドの伝統医学であるアーユルヴェーダの全体像をコンパクトにしかもカラフルにまとめた解説書です。日本でもここ数年アーユルヴェーダが取り上げられる機会が増えていますが、とかくエステティックの面のみが注目されがちです。アーユルヴェーダの真の姿はそれだけではありません。本書は、日々の生活の中にアーユルヴェーダを効果的に採り入れ、健康な体をつくるためのハンドブックです。この種の本は宗教的あるいは哲学的な臭みがつきまといがちですが、この本はそうした部分は極力おさえ、親しみやすく、実践しやすいように編集されているのが最大の特徴といえます。
内容説明
現代に生き続けるインドの伝統医学。アーユルヴェーダは、古いものでありながら、現代の医療がかかえている問題や足りない部分を補ってくれるものです。実際、西洋では仏教と同じように急速に広まり人々に受け入れられています。アーユルヴェーダの真髄は、人間は一人ひとりが個性をもっていて、それぞれの体質や遺伝的な素質、病気へのかかりやすさなどの素因が異なっていると考えていることです。
目次
五元素について
個性をもった人間
正しい食事と食物
正しいライフスタイル
アーユルヴェーダの治療
ハーブとその処方
完全なる科学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Marie
5
アーユルヴェーダが知りたくて図書館で借りた本の1冊目。医療の面からのアプローチで、訳者の補足もあり、バランス良く知る事が出来た。体系的に述べられているので、あちこちで見聞きした単語の関連性がちょっと見えてきたも。ネットで調べるよりやはり本で読んだ方が私には分かり易い。2022/10/23
Mayu
5
アーユルヴェーダの関連書籍ですが、著者は西洋医学も学んだ医師のようだったので、バランスがよいかなと思い読みました。成り立ちや用語の説明などの概要から、ヨーガの呼吸法やポーズの紹介、ハーブや食品を使った具体的な施術方法まで、かなり広範囲をカバーしていて、入門書としてはとても良いと思いました。アーユルヴェーダはエステというイメージだったのですが、漢方などに近い医術として、とても興味深かったです。簡単にできる生活習慣は、蓮村先生の書籍に紹介されていることとほぼ重複していましたが、背景を知ることができ、よかった。2014/09/25
ポチポチ
3
アーユルヴェーダのなりたちからドーシャ論、ハーブ、ヨガ、プラーナヤーマ、、、様々な角度から解説してくれててページは少ないものの読み応えがあった。季節の過ごし方とかより良く生きるための知恵か詰まっている。この所はゴマ油でマッサージやうがい、そしてヨガをするなど取り入れてみたりしている。ヴァータの乱れがちと思わる私にセサミオイルで鎖骨下のマッサージをすることはとても心地良く感じる。交互呼吸法なども落ち着く。薬用たばこやラサーヤナなども試してみたい所2025/05/11
yama
3
伝統医療という点では、やはり東洋医学(中医学)と似ているところは多い。体を心と切り離さずに全体としてとらえ、予防に力を入れる等。特に強いなと感じたのは、ヨガという手段で運動の重要性を伝えられるところ。逆にマルマよりはつぼの方が理論的だと感じ、個別の体質診断も、中医学の方が細かいから説得力がある気がした。医療のみならず哲学や霊的なアドバイスも含む古代インドの考え方なので、現代ではどうしてもそのまま受け入れられない内容もありそうだ。2014/02/02