出版社内容情報
長さや重さの単位をどう決めるかの変遷で知る科学史ストーリー。科学史のベースとなる普遍的な単位系に対する模索について詳述する。
長さや重さの単位をどう決めるかの変遷で知る科学史ストーリーです。『世界でもっとも美しい10の科学実験』『世界でもっとも美しい10の物理方程式』の著者が、科学史(特に物理学)のベースとなる普遍的な単位系に対する模索について、哲学っぽいトリビア的な知識を開陳します。長さと重さの単位となるメートルやキログラムは従来では「原器」と呼ばれる人工物を基準としていましたが、長さの伸縮や重さの増減のために、信頼性が揺らいできました。長さについては光の速度を基準とすることが決まっており、方向性の枠組みはある程度決まっていましたが、2014年11月の国際会議でキログラムを再定義することになりました。これは、原子レベルの測定をベースとするものです。本書の第12章の「さらばキログラム」は、キログラム原器との分離とキログラムの再定義を詳述しています。
はじめに――正午の号砲
第1章 ウィトルウィウス的人体図
第2章 古代中国--尺と律管
第3章 西アフリカ--金の錘
第4章 フランス--「生活と労働の現実」
第5章 阻まれる普遍化への歩み
第6章 現代文明の最大の勝利の一つ
第7章 メートル好きとメートル嫌い
第8章 ご冗談でしょう、デュシャンさん!
第9章 究極の単位という夢
第10章 普遍的な度量衡体系--SI
第11章 今日の計測を巡る状況
第12章 さらば、キログラム
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
図のクレジット
原注
索引
【著者紹介】
ストーニーブルック大学(米ニューヨーク)の哲学科教授。著書に『世界でもっとも美しい10の科学実験』『世界でもっとも美しい10の物理方程式』(日経BP社)が、共著に『セカンド・クリエイション』(早川書房、1991年12月)がある
内容説明
測定のベースとなる長さや重さの単位を巡る科学史ストーリー!!理論と実験に関わる単純さ/美しさを求める科学の本質。科学の発展に寄与した単位の制定を巧みに語る科学エッセイ。
目次
ウィトルウィウス的人体図
古代中国―尺と律管
西アフリカ―金の錘
フランス―「生活と労働の現実」
阻まれる普遍化への歩み
現代文明の最大の勝利の一つ
メートル好きとメートル嫌い
ご冗談でしょう、デュシャンさん
究極の単位という夢
普遍的な度量衡体系―SI
今日の計測を巡る状況
さらば、キログラム
著者等紹介
クリース,ロバート・P.[クリース,ロバートP.] [Crease,Robert P.]
ストーニーブルック大学(米ニューヨーク)の哲学科教授
吉田三知世[ヨシダミチヨ]
京都市生まれ。京都大学理学部物理系卒業。英日・日英の翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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