Googleクラウドの核心―巨大データセンターの変貌と運用の経済学

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  • サイズ A5判/ページ数 175p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784822284312
  • NDC分類 547.48
  • Cコード C3055

内容説明

グーグルが実現するクラウドの心臓とも言える巨大データセンターは、安価なPCサーバが有機的に連携し、データセンター全体があたかも1台のコンピュータであるかのように振る舞う。これをグーグルでは「Warehouse‐Scale Computer(WSC:倉庫規模のコンピュータ)」と呼ぶ。グーグルはなぜWSCのようなアプローチを採用したのか、WSCの利点とは何か、そして驚くほど高いエネルギー効率はどのように実現しているのか。グーグルのエンジニア自身があますところなく解説する。あわせて、DRAMエラーの実態を調査した同社の論文「DRAM Errors in the Wild:A Large‐Scale Field Study」の抄訳(「DRAMエラーは珍しくない―グーグル社が大規模調査」)を収録。

目次

第1章 イントロダクション
第2章 負荷とソフトウエア基盤
第3章 ハードウエアの構成要素
第4章 データセンターの基礎
第5章 エネルギーと電力の効率
第6章 コストのモデル化
第7章 障害と修理への対応
第8章 WSCの課題

著者等紹介

バロッソ,ルイス・アンドレ[バロッソ,ルイスアンドレ][Barroso,Luiz Andr´e]
グーグル社のエンジニア。ソフトウエアインフラストラクチャ、故障分析、エネルギー効率、ハードウエア設計など、複数の分野を手がけてきた。社内のコンピューティングプラットフォーム設計を担う、グーグルのプラットフォームエンジニアリングチームのヘッドマネジャーでもある。Pontifica Universidade Catolica大学(リオデジャネイロ、ブラジル)やスタンフォード大学で講義を行った経験もあり、南カリフォルニア大学でコンピュータエンジニアリングの博士号を、PUC(リオデジャネイロ)で学士号・修士号を取得している

ヘルツル,ウルス[ヘルツル,ウルス][H¨olzle,Urs]
運営上級副社長兼グーグルフェロー。グーグル初の技術担当副社長としてグーグルの技術インフラストラクチャの開発を指揮した。現在は、グーグルのサーバ、ネットワーク、データセンターの設計や運営の責任者を務める。グーグルへの入社前は、カリフォルニア大学サンタバーバラ校でコンピュータサイエンスの准教授をしていた。1988年、スイス連邦工科大学(ETH)チューリヒ校でコンピュータサイエンスの修士号を取得し、同年にフルブライト奨学金を得ている

丸山不二夫[マルヤマフジオ]
東京大学教育学部卒。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。稚内北星学園短期大学学長。同短大の四年制大学移行に伴い、稚内北星学園大学学長を二期務める。その後、早稲田大学情報生産システム研究科客員教授、公立はこだて未来大学情報科学部特任教授。日本Javaユーザ会会長。クラウド研究会代表。日本Androidの会会長

首藤一幸[シュドウカズユキ]
エンジニアとして「人には作れないものを作る」をモットーに、Javaスレッド移送システム、Just‐in‐Timeコンパイラ、オーバレイ構築ツールキットなどのソフトウェアを開発してきた。2006年ウタゴエ(株)取締役最高技術責任者。2008年12月より東京工業大学准教授。2009年5月よりIPA未踏ユースプロジェクトマネージャを兼任。博士(情報科学)

浦本直彦[ウラモトナオヒコ]
XML、Web Services、Semantic Web、Web2.0、そしてクラウドと、ウェブの進化を追いかけながら、言語処理、セキュリティ、パフォーマンスに関する研究開発および標準化活動を行ってきた。1990年、日本IBM入社、東京基礎研究所配属。2000年‐2005年、国立情報学研究所客員助教授兼務。2009年より、情報セキュリティ大学大学院連携教授兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kiyoshi Utsugi

32
原題は「The Datacenter as a Computer/An Introduction to the Design of Warehouse-Scale Machines」で、2009年に米国で出版されたものの日本語訳。 9月27日の今日は、Googleの創立記念日とのことなので、この日に読み終えたということは、何か意味があるのかもしれないです。😅 https://research.google/pubs/pub41606/ を見ると、今では著者も少し加わって第2版になってるみたいです。2023/09/27

k2jp

2
大学の授業、例えば「データセンター概論」で使うテキストのような広く浅い内容。英文のタイトルは正確だが日本語訳のタイトルは販売を意識し過ぎて妙なので注意。有名な GFS, MapReduce, BigTable等のソフトウェア基盤については名称のみの紹介に留まっているのは残念。その代わりに第5章の「エネルギーと電力の効率」の内容が濃い。「いかにエネルギーを無駄なく使うか」は日本で語られる機会の少ないテーマで定量化・計測・記録してコストやパフォーマンスとのバランスを検討する辺り、いかに日本が遅れているかを痛感2011/04/07

shibacho

1
装丁に騙されてはいけない。原題はThe Datacenter as a Computer。「クラウド」というよりデータセンターでの消費電力やハードウェアの故障率等々の統計が載っており、詳しく知りたかったら参考文献の論文を読む手引書といった感じ。読者層をどの辺に置いてるのか不明。「はじめに」でメニーコアのアーキテクトやプログラマ向けとも書いてあるが、単語の予備知識が必要な割に知りたいことが書いてない感じ。データセンターの設計とか建築的な知見は目新しかったが…。「Googleを支える技術」の方が面白いと思う。2015/10/07

ひでじ

1
本のタイトルは名前負けの感がある。原題の「The Datacenter as a Computer」の通り、Googleの基盤技術に特化した内容ではなく、既存のデータセンタにおける問題とエビデンスを示し、Googleが構築したWSC(Warehouse-Scale Computer) の優位性を比較している。構築にあたって考慮すべき事項などが述べられており、WSCの理解を助けている。なのでデータセンタそのものに興味がある人におすすめの書かな。 2012/05/09

sekitak

0
雰囲気がいした本。ところで、核心に迫ってるだろうか?内容は置いてもタイトルの付け方がうまい。2013/03/16

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