出版社内容情報
万物の理論と言われる「超ひも理論」の読み物。光の偏光のような身近な観察や素朴な疑問からスタートして、超ひも理論の基礎にある考え方をわかりやすく伝える。
内容説明
5次元時空のブラックホールと4次元時空のゲージ理論は同等である。超ひも理論を使ってブラックホールのホログラムを作ろう。
目次
第1部 ストリングの奏でる偏光(ストリングのあらまし;偏光―素粒子が持つ偏りの性質;ループ状のストリングが運ぶ重力 ほか)
第2部 ストリングと量子力学(宇宙の音を奏でるストリング;身近な疑問からはじめる量子力学;最小の長さ?―プランク長さの物語 ほか)
第3部 ストリングの歴史(超ひも理論誕生を支えた日本人たち;統一の胎動;第二次超ひも理論革命 ほか)
著者等紹介
夏梅誠[ナツウメマコト]
高エネルギー加速器研究機構助教。主な研究分野は超弦理論、素粒子論、一般相対論。この2~3年は、本書に登場したホログラフィック理論を使ったクォーク・グルーオン・プラズマの研究に力を入れている。北海道大学物理学科を卒業後、テキサス大学オースティン校でジョー・ポルチンスキーの指導のもとでPh.D.を取得。高エネルギー加速器研究機構助手、ペンシルベニア大学客員研究員などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ntahima
35
ブックオフで見かけ購入。宇宙論関連書籍で言及される「超ひも理論」は何度も目にしたが、一冊丸ごと「超ひも理論」は初体験。今まで読んだ本ではあまり詳しく説明されていなかった「偏光」、「スピン」、「小さく丸まった次元」などについて、改めて知ることが多かった。ただ、構成はやや混乱気味で、理論の説明とストリングの歴史(著者の交友録?)が脈絡なく交互に出てくる。そして、理論より交友録部分がより楽しめたことが少し悔しかった(ノ_-。) さあ、いよいよ次は、積読の目玉「エレガントな宇宙」を読む予定。果たして、楽しめるか?2010/08/22
KEN301
10
何度目かで10次元の世界は、トムとジェリーに出てくるジェリーが住んでる壁の穴の奥にあると思ってしまう。2020/11/24
galoisbaobab
1
この本では「超弦理論」の内容を期待してはいけません。なぜ、この世が「超弦理論」を欲したかが書いてあるのです。ボクはこの「超弦理論」でこの楽辛い世界を記述することを夢見ることは全人類にとってきっといいことなんだと漠然を思っているのです。2014/05/20
レートー・タト
1
うーん、文系にも配慮した本だとは思うけど、少し説明が散漫としているのが否めない。たとえば理論の説明の間に物理学者の人物談、及び歴史が脈絡と関係なくあれこれと挟み込まれていたりするので、理論の方になかなか入り込めない。超ひも理論自体、まだまだ完成されていない理論でもあるし、踏み込みにくい部分があるというのは否めないでしょうけど、私にはちょっと物足りないかなと。面白くないわけじゃないけど。次は本書でも紹介されてるサスキンド『宇宙のランドスケープ』に挑戦してみたい。2012/04/23
p-nix
1
読みやすかった!2008/07/18