内容説明
復権をかけたビジネス変革の舞台裏。最速“arrowhead”構築にみる発注力強化の勘所。
目次
総括編(日本のIT史に残る成功事例)
経営改革編(復活への一歩を踏み出す;「すべてを見直し、世界と戦う」)
現場改革編(ITガバナンスを取り戻す;シンプルなシステムを作る;18グループから富士通を選ぶ)
開発編(「不具合と手戻りを無くす」;不具合ゼロを目指す;非機能要件を満たす)
検証編(「世界で勝つためにリスクを取った」;「30年間の理想を実現した」)
技術編(スピード1000倍増の秘密)
著者等紹介
大和田尚孝[オオワダナオタカ]
ユーザー企業のシステム子会社を経て日経BP社に転じ、日経コンピュータ編集部に所属。9年間にわたり、大規模システムの稼働事例などの取材・執筆を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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KAZOO
100
東京証券取引所の新取引売買システムarrowheadの構築についての話です。かなり専門的でシステムの話が中心でしたので私にはかなり難しく感じました。ただきちんと稼働させたという手腕というものは大したものであると感じています。いきなりほかの会社からこのシステムをやれと言われた鈴木CIOは、かなりなプロジェクト・マネジャーであると感じています。2016/02/28
izw
12
BPMフォーラム2015で元東京証券取引所CIOの鈴木義伯氏の講演を聞き、東証arrowheadの書籍を読みたくなった。2006年にCIOを招聘してから4年間、130億円のプロジェクトで完成したシステムは理想的なウォーターフォール型で完成した。フィードバック付きウォータフォールと呼んでいたが、各ステップで不具合が見つかったら前のステップに戻る元来のウォータフォール型とWモデルという各ステップでテストを並行するモデルで実現した。これが成功事例とされるのは、如何にきちんとしたプロジェクトがないかの例証だろう。2015/11/17
takexi
3
最終的にシステム改革が業務改革をさせた、東証arrowheadの開発四方山話。技術的に実現したことももちろん素晴らしいことだが、やはり経営層のリーダーシップ、これに尽きると思う。基本的に企業のお財布の紐は経営層が握っているわけでIT投資にここまでの決断と実行ができることは凄い。奇しくも政府もCIOのポストを設置しようとしている中で中々興味深い内容だった。2012/07/19
牧神の午後
2
東証arrowheadの開発にまつわるあれやこれや。日経コンピュータの記事を再構成しているのですが、雑誌記事の断片的な情報に比べると、体制や組織委の役割の変革等も判りやすく書かれています。ただ、これも情報システムがメシのタネである金融業だからできることで、それ以外の業種ではどうか?というのは考えてしまいます。2011/05/18
akanishi
2
題名の通り、適切な人材を集めて、配置して、という内容。まあ、それができれば苦労しないよな、とも言えそうですが。2011/05/17