不動産テック 巨大産業の破壊者(ディスラプター)たち

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不動産テック 巨大産業の破壊者(ディスラプター)たち

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784822256609
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C0033

出版社内容情報

フィンテックに続く変革の波「不動産テック」。旧態依然とした不動産業界に迫るIT側からの脅威を、日米徹底取材で解き明かす。市場規模40兆円、100万人超を雇用する国内不動産業界に、ライバルが迫っている。人工知能やブロックチェーン、IoTなどの技術を武器に、旧態依然とした不動産業界に切り込む内外のIT企業の群れだ。
既存勢力と対立や融和を繰り返しながら業界の変革に挑むスタートアップ企業の数は世界で3000社を超え、日本のソフトバンクは10兆円ファンドを通じたVC投資で盟主の地位を狙う。一方、アマゾン、グーグル、フェースブックといった先行プレーヤーは資金力を武器に自ら都市改造に乗り出し、自動運転も視野に版図の拡大に乗り出した。
フィンテックに次ぐディスラプション(創造的破壊)として、世界規模のバズワードになりつつある「不動産テック」。その未来について、米ニューヨークで最前線に身を置いた気鋭の研究者が本書で詳説する。


プロローグ 迫るディスラプターたち
変革は辺境から/米国テックに街づくりの主導権

第一章 ユニコーンを追って
幻獣を追う投資家たち/不動産テックとは何か
〔解説〕米国の起業環境は選別期に

第二章 大手が先を争うテック展開
覇を競うCBREとJLL/巨大投資家、ブラックストーンのテック戦略/相次いで設立される不動産テック専門VC/大手不動産が出資するフィフスウォール/さまざまなタイプがあるCVC
〔インタビュー〕Aaron Block 氏(MetaProp NYC 共同創業者)

第三章 弱肉強食の住宅ポータル
全米最大のリスティングサイト/ゲームチェンジャーとなった価格推定/買収を重ねてライバルを圧倒/MLS情報開示が後押し/推定価格開示に反発/強まる逆風/業界団体がジローに対抗/MLS情報開示が引き起こした囲い込み/非公開の取引が横行
〔解説〕囲い込みと両手取引の違い
〔解説〕住宅分野への応用見込むVR・AR

第四章 デジタル仲介の勃興
既存業者と全面戦争/リアル版ジローをめざしたレッドフィン/本社も仮想化、オフィスを持たない仲介/デジタル再販ビジネスの急成長/AI査定の強みにフォーカス/自らもファンドを組成/ジロー、レッドフィンのiバイヤー参入
〔解説〕ソニー不動産の挑戦

第五章 生き残りを模索する民泊ビジネス
企業の参入が続々/新法によって激減した国内民泊/先行する米国の苦悩/民泊に前向きな自治体も/民泊専用物件開発に乗り出す
〔解説〕3方式が併存する民泊

第六章 ウィーワーク狂騒曲
進出1年目での存在感/飽くなき成長への渇望/賃貸オフィスのビジネスモデルを脅かす/既存の不動産業を侵食/法人需要にシフト/ウィーワークのどこがテックなのか?/成長の痛み/ウィーワークを取り巻くライバルたち/国内プレーヤーは既存テナント向けが中心/コワーキングが揺さぶる本社オフィスの未来
〔解説〕ライバルになるか、間借り型オフィス

第七章 クラウドファンディング百花繚乱
REITと現物投資のいいとこ取り/国内では貸付型が主流/超大型物件に投資するファンドライズ/トランプの娘婿が超富裕層向け不動産クラウド
〔解説〕不動産クラウドは第2世代へ

第八章 データ・ウォーズの行方
注目集めるクラウドソーシングモデル/スタートアップを徹底攻撃する旧世代テック/異業種からの挑戦/コワーキング会社のデータビジネス
〔インタビュー〕Nick Romito氏(VTS共同創業者・CEO)

第九章 見果てぬIoT住宅の夢
ついにGAFAがそろい踏み/パナソニックが見せた本気/協業でプラットフォーム化狙う/日本のプレーヤーの生きる道は
〔解説〕IoT住宅市場の離陸に必要な条件とは

第十章 ブロックチェーンが変える取引の未来
実用化に向けた取り組み続々/国際分散投資を後押し/世界初のブロックチェーン登記が成功

第十一章 テック雇用が生み出す新・企業城下町
グーグル渋谷移転の衝撃/楽天、ヤフーの爆発的な成長力/“TAMI”によって変わる米国オフィス市場/グーグルの街、ニューヨーク・チェルシー/西海岸のテック城下町、シアトル/アマゾンが仕掛けた美人コンテスト/東海岸の2都市に栄冠
〔解説〕伝統企業GEの変身

第十二章 自動運転で二兎を追うグーグル
スマートシティ建設をめざす/事業者に最大限の自由/コスト面のインパクト/減少する車スペース/ビル・ゲイツや仮想通貨長者も参入

鼎談 本物の不動産テックを日本に
圧倒的な日米の情報格差/実業に近づく不動産テック/本物と偽物の違いはビジョンの有無/日本の不動産テックは住宅系が中心/データ不足であきらめない/スクレイピングは善か悪か/異業種とつくり出すスタートアップ/街づくりに乗り出したIT企業

初出一覧



北崎 朋希[キタザキ トモキ]
著・文・その他

本間 純[ホンマ ジュン]
著・文・その他

谷山 智彦[タニヤマ トモヒコ]
監修

日経不動産マーケット情報[ニッケイフドウサンマーケットジョウホウ]
編集

内容説明

不動産×ITで何が変わる?不動産会社化するグーグル、アマゾン、ソフトバンク―。巨大IT企業の目には何が映っているのか?人工知能、ブロックチェーン、IoTなどの技術を手に旧態依然の業界に挑むスタートアップの動きも詳説。勃興する新産業の動向が分かる初めての解説書。

目次

迫るディスラプターたち
ユニコーンを追って
大手が先を争うテック展開
弱肉強食の住宅ポータル
デジタル仲介の勃興
生き残りを模索する民泊ビジネス
ウィーワーク狂騒曲
クラウドファンディング百花繚乱
データ・ウォーズの行方
見果てぬIoT住宅の夢
ブロックチェーンが変える取引の未来
テック雇用が生み出す新・企業城下町
自動運転で二兎を追うグーグル
本物の不動産テックを日本に

著者等紹介

北崎朋希[キタザキトモキ]
2006年に野村総合研究所に入社後、主に都市・不動産・インフラに関する調査研究及びコンサルティング業務に従事。2015年から日系大手不動産会社のニューヨーク支社において米国不動産市場に関する調査研究に従事。2018年からは東京本社で国内外における都市計画や不動産市場に関する調査研究に携わる。近著に「東京・都市再生の真実」(単著、水曜社、日本不動産学会著作賞受賞)などがある。内閣府地域再生エリアマネジメント負担金制度有識者会議委員、筑波大学システム情報系社会工学域非常勤講師などを務める。筑波大学大学院システム情報工学研究科修了。博士(工学)

本間純[ホンマジュン]
日経BP社に入社後9年間、IT分野の取材を経験。日本におけるネットビジネスの草創期に立ち会う。「日経エレクトロニクス」「日経コンピュータ」などの媒体を経て、2006年より同社のニューズレター「日経不動産マーケット情報」に所属。現在、同誌副編集長。国内外の不動産プロフェッショナル、金融機関、機関投資家を対象として、100億円超の非公開取引を中心に数多くのインサイドストーリーの発掘と、不動産データの定量分析・調査に関わる。主な報道に目黒雅叙園や梅田北ヤード跡地の取引など。不動産取引データベース商品「ディールサーチ」および英語版ニュース媒体「Nikkei Real Estate Market Report」の開発・運営責任者も務める。1997年慶應義塾大学経済学部卒、2010年早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了

谷山智彦[タニヤマトモヒコ]
2004年に野村総合研究所に入社後、主に不動産・インフラ等のオルタナティブ資産に関する調査研究及びデータサイエンス業務に従事。2017年11月から野村総合研究所とケネディクスとの合併会社であるビットリアルティ株式会社の取締役に就任し、不動産テック事業を推進。また、国土審議会土地政策分科会企画部会専門委員、内閣府「都市再生の推進に係る有識者ボード」委員等の他、早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)などで非常勤講師を務める。他に、日本FP学会賞最優秀論文賞受賞(2010年)、情報処理推進機構(IPA)未踏クリエータ(2003年)など。慶應義塾大学総合政策学部卒業、同大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、大阪大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

wiki

18
小難しい。正直背伸び。アナログな世界である不動産に、ビジネスモデル自体を変えようとする意欲的な企業がたくさんある。ただし一年前の出版で、中にはすでに危険性を指摘され、その通り轟沈しようとしている企業だってある。なんとも、ぼこぼこと生えては枯れゆく世界がスタートアップ界隈なんだなと改めて思う。デジタルデバイドが広がる中で、取り残されゆく大多数を、如何にこうした暮らし革命に参画させるか。無感知な人も多い。だが一方で誰にでも「住」はある。大衆を楽にさせ、喜ばせるような価値創造の最先端を同業界人として学んだ。2020/04/30

エリナ松岡

9
いい本だと思います。勉強になりました。不動産に関する知識がないからか、フィンテックよりよっぽど難しい気がしました。スケールは相当でかく、将来いつか日本でECサイトで家やビルがホイホイ売買されるようになったりするのかもしれませんね。IT企業による城下町というトピックはオマケみたいな感じでしたがなかなか面白かったです。2019/05/13

yyhhyy

3
不動産都市開発界隈新興企業一覧。浮ついた話だけでなく。WeWorkがもはやテック系ではないことや民泊の限界についても例示があり、必ずしもテクノロジー寄りではなく幅広い2020/01/02

Monty

2
大手デベは別として、業界としては日本はまだまだアナログなんだろうなぁと思いつつ、IT企業は自分たちの理想の街を作りたいという最後の鼎談には納得。まちづくりとは真逆か?2025/05/14

セナゾー

2
アメリカの不動産テック台頭の全体像を捉えることができる。そしてアメリカと比較して日本はどうか、といった議論がされる。日米野球の不動産テック業界の把握の一歩目としては非常に良い2021/01/24

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