内容説明
その成功の原因は「実力」?「運」?ビッグデータに潜む「偶然」の振る舞いを捉え、最適な意思決定を導く驚異のデータ分析法。
目次
第1章 実力と運、三つの簡単な教訓
第2章 我々は実力と運を見わけるのがどうしてこんなに下手なのか
第3章 運‐実力連続体
第4章 連続体上に活動を位置づける
第5章 実力の変化を見きわめる
第6章 いろいろな形の運
第7章 役に立つ統計とは?
第8章 実力を高める
第9章 運に対処する
第10章 「平均への回帰」を味方にする
第11章 上手な推測の技術
著者等紹介
モーブッシン,マイケル・J.[モーブッシン,マイケルJ.] [Mauboussin,Michael J.]
米国ファイナンス業界の俊英。米スマート・マネー誌の調査で「ウォール街で最も影響力のある人物」の1人に選出された。レッグ・メイソン・キャピタル・マネジメントのチーフ・インベスト・ストラテジスト、コロンビア・ビジネススクールの非常勤教授
田淵健太[タブチケンタ]
翻訳家。京都大学農学部卒業。同大学院農学研究科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nizimasu
5
運と実力を統計の要素や行動科学の知識を織り込みつつ、その分析を試みているんだけど、世の中の事象の多くには、運と実力の中間にあって、それが平均に回帰していくという考察は身もふたもないけど、よくわかる。で、それを自分の中に、秘めているだけでも全然違う。そう思えた本でした2013/07/30
gokuri
4
データを適切に扱うことの重要性を実感できる。偶然=運とは言い切れないなにかがある。的確なデータ分析は予測に役立つが、実社会では偶然により、予測が裏切られることも多い。「マネーボール」「イノベーションのジレンマ」などと通じるところもあるが、全編を通ずる著者の主張をいまひとつ、つかみきれなかったのは、私の読破力不足のせいだろうか?2014/01/26
かんば
3
世の中に運と実力が存在します。 スポーツで言えば、野球では運の要素が強く、バスケットボールでは実力の要素が多い。 また、野球の中でも、打率は運の要素が強く、三振は実力の要素が多い。 2014/01/06
トリッコロ
2
原題はTHE SUCCESS EQUATION "Untangling Skill and Luck in Business, Sports, and Investing"といい、成功の方程式に統計では説明が難しい事象に運と云う変数に的を当てたユニークな本だ。人生のあらゆる事象は実力と運の組み合わせで決まるが、実力と運の境界に線を引くことは難しい。著者は「実力と運を区別する目的は、上手に推測する技術を高めることだ」と云う。興味をそそられる方は、是非、本を手に取ってみては。2015/02/14
あみぷれ
2
絶好調の会社がある。好調な業績は実力かそれとも運によるものなのだろうか?実力があるが不当に評価されている企業がわかれば投資で利益があげられるだろう。著者はファイナンスの専門家とのことであるが、運と実力を区別するというテーマを執筆するのもよくわかる。ファイナンス以外にもスポーツ等を例に偶然をどう扱えばよいか解説しており役に立つ2014/11/09