ドングリと文明―偉大な木が創った1万5000年の人類史

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  • サイズ B6判/ページ数 376p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822246914
  • NDC分類 653.7
  • Cコード C0095

内容説明

古代西欧文明から、ダ・ヴィンチの絵画、大航海時代の帆船、日本の縄文文化まで。人類の歴史は、常にドングリの木=オークと共にあった。

目次

第1部 ドングリ文化(木の実を食べよ;古代ギリシアの食卓 ほか)
第2部 オークの時代(シェイクスピア時代の老木;オークが人類を創る ほか)
第3部 「オーク時代の終わり」(オーク船が世界を制すとき;オークの森のなかで船を探す ほか)
第4部 オークよ永遠なれ(オークそのものの価値;オークの多様性 ほか)

著者等紹介

ローガン,ウィリアム・ブライアント[ローガン,ウィリアムブライアント][Logan,William Bryant]
公認育樹専門家。全米ガーデンライターズ・アソシエーション主宰「Quill and Trowel Award」賞受賞ライター。『Garden Design』など園芸専門誌で執筆多数のほか、『ニューヨークタイムズ』のコラムも担当。ニューヨーク・ブルックリン在住

山下篤子[ヤマシタアツコ]
翻訳家。北海道大学歯学部卒

岸由二[キシユウジ]
慶應義塾大学教授。1947年東京生まれ。横浜市立大学理学部生物学科卒業、東京都立大学博士課程修了。理学博士。専攻は進化生物学、生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Uzundk

3
ドングリの木、英語で言うOak(樫、楢)の木と人間の文明の関わりについて考察した本。一般的に文明は農耕の始まったメソポタミアあたりから始まりとしているが、それ以前はどうだったのだろうか? Oakは生徒湯も早く育つ場所を選ばず、建材、燃料、食料を供給する、農業以前の採取の時代には生活を支える基本要素であったのでは無いかという。その木は木道や人口の島(flag fen遺跡)を産み、Oak作られた樽がその上を通り、Oakで作る船が世界を一つに繋げた。その中で語られるイギリスの文化もまた面白いです。2015/01/03

ma_non_troppo

3
学べば学ぶほど興味深い木だ、オークは。ブナ科コナラ属の総称で、常緑性と落葉性にわかれるが、英語圏ではどちらのことも「Oak」と呼ぶらしい。日本では前者を「カシ」、後者を「ナラ」という。オークが樹木として繁栄しているのは、競争相手を容赦なく抑圧してきたためではなく、みずからの融通性のためだ。持続性があり、ありふれていて、多様で、適用力がある。著者は、そんなオークなくしては人類の発展はありえなかったという。人類はオークをすみずみまで利用することでホミニドから真に人間になった、と。驚くべき書物だ。2011/02/11

takao

2
小麦文明の前にドングリ文明があった。2016/12/26

きりまん次ゃ郎

2
原題の『Oak』が示すように樫・楢といった木々が人類の発展にいかに寄与してきたかが書かれている。食文化としてのドングリ。オーク材による湿地帯での道路建設。木炭への加工に、木材による建築物。樹皮をつかった皮なめしにインクの精製。そして造船といかにオークという木々が多様な技術に影響を与えていたかがわかる。2016/01/29

Satoshi Murai

2
最後の氷河期の終わり、後退する大陸氷河の後を埋めるように温帯が広がった。そこに進出したのがドングリと人類。結果人類はユーラシア大陸に東西に長く分布するようになった。「銃・病原菌・鉄」と前後して読むと、農耕以前の人類の生活が垣間見え、興味深い。2008/10/20

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