内容説明
80年代・米国ボストン郊外、ルート128号線沿い―。スター技術者が繰り広げる祝祭と仕事中毒で燃え尽きる社員たち。一時代を築いたあの会社で実際に行われていたことは?急成長を遂げたハイテク企業に潜入して、「文化操作」の事実を記述し、組織民族誌の新潮流を切り開いた企業文化研究の必読書。
目次
第1章 文化と組織
第2章 環境
第3章 イデオロギー―目に見えるテック文化の教典
第4章 呈示儀礼―イデオロギーを語る
第5章 自己と組織―「黄金の雄牛」の陰で
第6章 結論
著者等紹介
クンダ,ギデオン[クンダ,ギデオン][Kunda,Gideon]
イスラエル・テルアビブ大学労働問題研究所准教授。ヘブライ大学で経済学を学んだ後、同大学で社会心理学修士号、1987年MIT(マサチューセッツ工科大学)でPh.D.(マネジメントと組織研究)取得。研究テーマは労働と組織の文化的側面による研究。94年に本書で米国社会学会カルチャーセクション書籍賞
金井寿宏[カナイトシヒロ]
神戸大学大学院経営学研究科教授。1954年生まれ。78年京都大学卒業。89年MITでPh.D.(マネジメント)取得。研究テーマは変革型リーダーシップ、キャリア発達、組織エスノグラフィーなど組織研究方法論
樫村志保[カシムラシホ]
翻訳家。国際基督教大学教養学部卒業。1988年イベント・コーディネート、翻訳の有限会社ファジーロジックを設立。同社代表取締役
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感想・レビュー
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nadel
0
素晴らしい組織エスノグラフィー。どなたかも書いていますが邦題がよくない。タイトルのせいで私も避けていましたが、組織のなかで、組織のために熱狂する一方、日常生活に侵食されないように、燃えつき症候群にならないように葛藤する社員を、小説とも思える瑞々しさで描いています。脱帽。2015/06/07
garyou
0
原書を読んだ後だつたのですいすい読めた。さうでなければ日本語があまりにもこなれてゐないので読みづらいことこの上ない本だつたらう。原書では著者の出自による影響が読み取れたが、訳書では「なんだか「1984年」のやうだなあ」といふ感じが強い。「洗脳する」といふ邦題にとらはれてしまつたせゐか。監修者による解説が巻末にあつて、これは読みやすく「組織エスノグラフィー」理解の助けになると思ふ。2011/08/23
saku_taka
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経営管理の一環として,企業文化を作り出し,従業員をあの手この手でその文化に染め上げていく。そのエスノグラフィー。もとは博士論文。緻密な聞き取り調査のたまものであるが,どうもテック社がアメリカ的で変な感じ。ただ,こういう本はほかにないのだろうね。2010/03/16
Mika Otomo
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企業文化を理解するため。ボトムアップの考えを知れたけど、そのモデルの会社はなくなってしまった2020/10/04
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