ITと熟練農家の技で稼ぐAI農業

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ITと熟練農家の技で稼ぐAI農業

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  • サイズ B6判/ページ数 183p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822239152
  • NDC分類 610
  • Cコード C0034

出版社内容情報

 農業を「質」で見ると、これほど有望な産業はありません。
日本の農作物は世界中で高い評価を受けており、日本の熟練農家の技は“世界一”と言っても過言ではないでしょう。
ただ、その多くは本人ですら言葉にできない「暗黙知」であり、スケールさせることが難しく、そこに課題がありました。

 しかしここに来て、状況が変わりつつあります。IT技術の進歩により熟練農家の技を「形式知」にできるようになったのです。
国内農家の底上げができるだけでなく、熟練農家の技を「知財」として安全に輸出することも視野に入りました。そうした取り組みを「AI農業」と呼びます。

 「AI農業」の「AI」とは、人工知能(Artificial Intelligence)の研究をも包含する、農業情報科学(Agri-InfoScience)を指しています。
すなわちAI農業とは、人工知能を含めた情報科学の知見を農業分野に適用することで、社会システムの変革を促す一連の取り組みなのです。

 最新ITが「農業」を変革する――。その戦略の全貌が本書に書かれています。

◆第1章 なぜ今「AI農業」なのか
1-1 「匠の技」はどこにいくのか
1-2 超高齢社会を生きるための社会システム
1-3 IT活用の方向性
1-4 人の価値を拡張させて、社会の価値へ

◆第2章 農業の現状
2-1 農業への着目
2-2 高齢化する農業就業人口
2-3 日本農業の潜在力と可能性
2-4 「稼げる農家」は何が違うか

◆第3章 農業の価値を引き出す
3-1 マニュアル化できない熟練農家のノウハウ
3-2「水やり10年」からの脱却
3-3 匠の技の継承をITで支援
3-4 何を目的にIT投資をするのか
3-5 IT活用による農業分野の再構築

◆第4章 AI農業のシステム
4-1 AI農業のはじまり
4-2 AI農業が着目する熟練農家の知見
4-3 植物工場を目指さない理由
4-4 イスラエル、オランダの取り組みとの比較
4-5 AI農業システムの概要
4-6 AI農業に必要なインプットデータ
4-7 技能と知識のモデル化

◆第5章 事例
5-1 観察(状況把握) ?熟練者の「目のつけどころ」に学ぶ?
5-2 判断技術の習得 ?一気に一人前になれる学習システム?
5-3 生産性の解析 ?1分の動画で作業効率を比較?
5-4 ミカン栽培の例
5-5 オリーブ栽培の例

◆第6章 知的財産の保護と活用
6-1 熟練農家の技術を保護する
6-2 政府主導での標準化ロードマップ策定
6-3 スマート農業の実現に向けた取り組み
6-4 データの帰属と標準化
6-5 農業ICTサービスのステークホルダーと各ガイドラインの位置づけ
6-6 農業IT サービス標準利用規約ガイド
6-7 農業ICT知的財産活用ガイドライン

◆第7章 Made by Japan
7-1 農業ビッグデータの活用
7-2 非破壊計測への取り組み
7-3 農業プラットフォームの構築
7-4 「熟練」の意味が変わる
7-5 Made in JapanからMade by Japanへ

◆第8章 農業の未来を考えるための10のキーワード

神成淳司[シンジョウアツシ]

内容説明

「水やり10年」と言われる農業。熟練農家の技は極めて高度である。センシング技術を生かすAI農業は、そうした技を「形式知」にできる。高度な技を短期間で習得できるほか、知財としての“輸出”も可能だ。国も注目するその手法を、最もよく知るキーパーソンが解説する。

目次

第1章 なぜ今「AI農業」なのか
第2章 農業の現状
第3章 農業の価値を引き出す
第4章 AI農業のシステム
第5章 事例
第6章 知的財産の保護と活用
第7章 Made by Japan
第8章 農業の未来を考えるための10のキーワード

著者等紹介

神成淳司[シンジョウアツシ]
1996年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、2004年岐阜大学大学院工学研究科博士後期課程修了、博士(工学)。1996年IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)助手。同講師、岐阜県情報技術顧問等を経て、2007年慶應義塾大学着任。現在、同大学環境情報学部准教授、医学部准教授(兼担)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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