出版社内容情報
Mobageなど数多くのインターネットサービスを提供するDeNA。同社のようなネット企業は、どのようにサーバーセキュリティに取り組んでいるのか、本書にて初めて明かします。
著者は、DeNAにてセキュリティ専門組織を立ち上げた当事者。今も最前線に立つサイバーセキュリティの第一人者です。自身の経験を基にしたノウハウが随所に書かれており、著者のたどった道を追いかけるだけでも大いに参考になります。
「サイバーセキュリティはIT技術の総合格闘技である」。著者はこう言い、技術者としてのやりがいを強く感じる分野だと説明します。同時に、本書ではDeNAという組織として、サイバー攻撃に立ち向かう体制をいかにして整えたのか、その取り組みを詳しく説明しています。「いかに経営巻き込むか」「コストセンターとなるセキュリティ部門をどのようにして活性化させるか」。こうしたマネジメントに重心を置いた本です。
本書はITエンジニアだけでなく、むしろ経営者やビジネスリーダーに読んでほしい。なぜならDeNAのセキュリティには、「ビジネスを強くする」という明確なポリシーがあるからです。「セキュリティは重大な経営課題である」と言われていますが、ではどのようにしてその課題に取り組めばいいのか、その答えの1つがここにあります。
◆第1章◆
セキュリティエンジニアへの転身
1-1. きっかけは「Mobageのスマートフォン対応
1-2. 筆者のルーツは「インフラエンジニア」
1-3. 「スモールスタート」、まずはリサーチ
1-4. コミュニティーで仲間を得る
1-5. 「CSIRTハンドブック」との出合いが背中押す
1-6. Black Hat&DEF CON ?ハッカーの祭典
1-7. 専任組織を作る、カギは経済的な価値
1-8. ついに決断、「セキュリティにコミットしよう」
◆第2章◆
DeNA 流サイバーセキュリティの実際
2-1. 「CSIRT」と「セキュリティ部」、2つの組織
2-2. 嫌われる「ルール」、愛される「ルール」
2-3. DeNAが目指すセキュリティの理想
2-4. 脆弱性診断、「チート」も許さぬ
2-5. 初めて気づいたモニタリングの重要性
2-6. 異常検知とインシデントレスポンス
2-7. セキュリティ部門の技術力を磨く「R&D」
2-8. 経営層と現場にどう伝えるか?
2-9. プレゼンスと技術力の重要性
2-10. DevOps+協力の輪が強さを生む
2-11. 優秀なエンジニアを味方にする
◆第3章◆
5年のセキュリティ経験でわかった大事なこと
3-1. 合意形成が何よりも大事
3-2. 「マルウエアが社内に侵入したら」と想定
3-3. 大事件が起こる前に動く意義
3-4. 経営層に話をするタイミングをつかむ
3-5. 本当に守りたいものを決める
3-6. Secure by Designのススメ
3-7. わかりやすく、ぶれない基準と透明性
3-8. 事業は常に変化する、技術も常に変わっていく
3-9. 適切なセキュリティは企業の生命力を強化する
3-10. 求められる強力な言語能力
3-11. 失敗からの教訓
3-12. セキュリティ対策のプロジェクトマネジメント
3-13. 状況をコントロールできているかどうかが大事
3-14. セキュリティ原理主義からの脱却
◆第4章◆
「Mobage を守った男」のセキュリティヒストリー
4-1. スマホ時代の幕開けと海外事業展開
4-2. JPCERT/CC訪問
4-3. CSIRTハンドブック
4-4. NCAへの参加
4-5. 震災発生、CSIRT構築がストップ
4-6. 国内企業の事故で経営層の理解が進む
4-7. 技術調査により自社の課題が浮き彫りになる
4-8. CTOの承認、今も息づくコンセプトが決まる
4-9. 最初は混乱、アドバイザーの力を借りて乗り切る
4-10. NCA正式加盟、意見交換はプラス効果大
4-11. 初めてのセキュリティ人材採用
4-12. セキュリティチームの運営
4-13. セキュリティG誕生
4-14. 新卒を育成、既に主戦力に
4-15. FIRST加盟、CSIRTを海外拠点に拡張
4-16. 「人」対策を進めつつ、CSIRT認知度向上
4-17. グローバルセキュリティポリシー策定
4-18. セキュリティ部の誕生
◆第5章◆
サイバーセキュリティ ―技術に対するDeNAの取り組み
5-1. コンピュータサイエンスの総合格闘技
5-2. 「100%防ぐことはできない」が今の考え方
5-3. ソフトウエア設計・開発
5-4. ネットワーク
5-5. OS
5-6. バイナリー解析と通信改ざん
5-7. インターネット以外の通信
5-8. 大量ログの分析と機械学習
5-9. 内製とアウトソースを使い分ける
5-10. リスク分析
◆第6章◆
セキュリティ組織の運営ノウハウ
6-1. 会社のビジョンに基づいて先を読む
6-2. 何が足りないかをCSIRTとの交流で見いだす
6-3. エンジニアの成長を促す仕組み
6-4. 平和なときこそセキュリティを見える化する
6-5. セキュリティ業務のQCD、注視すべきは「納期」
6-6. 変わり続けること
◆第7章◆
サイバーセキュリティの世界へようこそ!
7-1. 技術的な刺激があるセキュリティエンジニア
7-2. セキュリティエンジニアの活躍の場は無限
7-3. サイバーセキュリティの世界へのはじめの一歩
茂岩 祐樹[シゲイワユウキ]
目次
第1章 セキュリティエンジニアへの転身
第2章 DeNA流サイバーセキュリティの実際
第3章 5年のセキュリティ経験でわかった大事なこと
第4章 「Mobageを守った男」のセキュリティヒストリー
第5章 サイバーセキュリティ―技術に対するDeNAの取り組み
第6章 セキュリティ組織の運営ノウハウ
第7章 サイバーセキュリティの世界へようこそ!
著者等紹介
茂岩祐樹[シゲイワユウキ]
ディー・エヌ・エーシステム本部セキュリティ部部長。石川県金沢市生まれ。1995年東京都立大学大学院修士課程修了後、日本IBMへ入社しシステムエンジニアとして勤務。1999年DeNA入社。創業時から2014年までインフラ構築・運用を統括。2014年にセキュリティ部を設立し、DeNAグループの情報セキュリティを統括(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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takachan
Junya Akiba
5roumiles
サンチェス
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