出版社内容情報
課題先進国日本 明るい未来への進路を示す!
元東大総長の小宮山宏が、科学技術をベースに2050年のビジョンを描く。地球温暖化や資源枯渇、少子高齢化、格差問題など現代社会が抱える課題は多岐にわたる。
しかし、今ここで正しい方向に舵を切れば、私たちは明るい未来を実現できる。
元東大総長の小宮山宏が、単なる理想論ではなく、科学技術をベースに2050年のビジョンを描く。
【序章】 「ビジョン2050」から「新ビジョン2050」へ
1 人類史の転換期
21世紀は特別な時代/さまざまな課題/地球温暖化と異常気象/資本主義は持続可能なのだろうか
2 最新レポート
人類は正しい舵を切った1:SDGs/人類は正しい舵を切った2:COP21/IEAレポート/課題解決先進国日本の経験/
飽和という時代の本質/人口の飽和/人工物の飽和/鉱物の飽和/2050年の世界
3 目指す社会
課題解決による新しい社会と価値の創造/21世紀のビジョン「プラチナ社会」プラチナ社会の必要条件/実現できるビジョン
4 見え始めたプラチナ社会の姿
創造型需要/低炭素社会/創エネハウスとゼロエネルギービル/エコカー・エコ工場・クルマからクルマ、CO2ゼロへ/多様化する移動手段/省エネルギーは最善の方策/都市鉱山/再生可能エネルギー/
日本は資源自給社会になる/世界は持続的循環型社会になる/自然共生/自然共生のマクロな視点/健康支援と自立支援は重要産業/アクティブシニアの参加が不可欠/多様な選択肢/自由な参加/
情報化教育が次世代を育む/雇用のある社会/子供が生まれる社会/知の構造化が解を生む/成功例を横展開する方法/知の構造化と行動で課題に挑む/巨大都市からのイノベーション/ビジネス化が持続性を担保する/
生涯成長社会/先進国の経済成長は可能/GDPとIWI/プラチナ産業と経済成長/途上国は共にプラチナ社会を目指す/格差と社会保障、国家と市場/イノベーションのための制度/21世紀は転換期/プラチナ構想ネットワーク
【第1章】 「ビジョン2050」のメッセージ
1-1 ビジョン2050誕生の背景
マクロなビジョンが必要/すべての人が豊かな生活/なぜ低炭素社会なのか/地球温暖化という脅威
1-2 ビジョン2050とは何か
2050年のあるべき姿/明るい低炭素社会の実現は可能/人工物の飽和と物質循環システム/エネルギー効率3倍/再生可能エネルギー2倍/快適性も経済性も高まる/現実的なビジョンゆえの前提
【第2章】 1995年以降「ビジョン2050」の進展
2-1 人工物の飽和と物質循環システム
人口の飽和/人工物の飽和/物質材料の飽和…セメント/物質材料の飽和…鉄/循環型社会へ向けた希望
2-2 省エネルギーと再生可能エネルギー
さらなる進化を遂げた省エネルギー/再生可能エネルギーは電源投資の中核に
2-3 ビジョン2050は明るいビジョン
“課題解決先進国”日本の産業構造とエネルギー/確かに世界を牽引してきた/世界はビジョン2050に向けて進んでいる
【第3章】 低炭素社会を支える技術(エネルギーを使う)
3-1 エネルギー効率向上の方向性
「日々のくらし」と「ものづくり」
3-2 運輸部門の低炭素技術
輸送はエネルギーを消費しない?/エネルギー効率に優れた車が続々登場/車のエネルギー効率は8倍に/多様なエコカーで豊かなカーライフを/移動のモーダルシフト
3-3 家庭・業務部門の低炭素技術
省エネの推進は経済的にもお得/省エネがビジネスチャンスに/家庭のエネルギー消費は電気に集約される/エコハウスは住んでいる人にもやさしい/
最新ヒートポンプ事情/日本のお家芸が詰まった家庭用燃料電池/日本発の環境技術をグローバル化
3-4 ものづくりの低炭素技術
高炉から電炉への転換/アルミニウムはリサイクルの優等生/希省金属の物質循環を実現する/産業用ヒートポンプ普及に期待
【第4章】 低炭素社会を支える技術(エネルギーを生かす)
4-1 再生可能エネルギーの将来像
改めて考える再生可能エネルギーの価値/太陽電池と蓄電池の将来像を考える/将来コストと投資のバランスが重要/2050年に主役となる蓄電池とは?/
さまざまな用途が考えられる明るい市場/地域に合った水力発電が普及の兆し/バイオマスのポテンシャル/再生可能エネルギーのパートナーとしての水素
4-2 理論とITから生まれるイノベーション
極限まで効率を追求/エネルギーマネジメントシステムで効率化を図る/日本が勝負すべきは高付加価値品/ビッグデータ活用による需要予測の高度化/カーボンプライシングの可能性
【第5章】 2050年の低炭素社会
5-1 2050年の低炭素電源システム
低炭素化を実現する手段/80%削減と発電コスト/ベストな電源構成を考える
5-2 主要分野の低炭素化
付加価値と低炭素/鉄鋼産業のあるべき姿
5-3 日本全体でのCO2排出量80%削減
2050年の部門別低炭素化/2050年の産業別付加価値とCO2排出量/CO2排出量とGDPの変化の姿
【第6章】 プラチナ産業と新しい社会
6-1 プラチナ社会とは何か
1人当たりのGDPと平均寿命/量的充足から質的充足へ/少子化の時代に学級増を実現した島(海士町)/自らの経験をもとにアジアの低炭素化に貢献(北九州)/
奇跡を実現したリーダーシップ(やねだん)/巨大都市におけるビジョンの実現(二子玉川)
6-2 資源自給国家を目指して
ビジョン2050で実現する自給率7割/林業再生に向けたシナリオ
6-3 美しい自然と共生する
生きとし生けるものが住みよい世界/共生に向けた企業の取り組み
6-4 人生を豊かにする健康と自立
アクティブシニアの知恵は社会資源/シニアの知識や経験を次世代に生かす
6-5 多様な選択肢と自由な参加
いまなぜ「絆」が求められているのか/移動の自由が働き方を変える/広がるマルチハビテーション/東京の働き方と少子化対策
6-6 プラチナ社会に生まれる新たな産業
大都会で地域課題を考える丸の内プラチナ大学/プラチナ社会を実現する人財の育成/ICTで変わる教育/社会人教育を新しい産業に/新しい時代を切り拓くリーダー育成/改めて問われる教育の重要性
6-7 見えてきたプラチナ社会
プラチナ社会推進の方法/プラチナ構想ネットワークとプラチナ大賞/プラチナ構想ハンドブックの作成/プラチナ社会とビジョン2050
6-8 プラチナ社会とビジョン2050
【特別対談】
1 「トヨタ環境チャレンジ2050」今までの延長線上にはない挑戦
トヨタ自動車会長 内山田竹志氏
2 地方創生と新しい働き方 地域活性化が競争力につながる
コマツ相談役 坂根正弘氏
3 社会課題の解決を考える 社会制度のイノベーションの余地大きい
立正大学経済学部教授 吉川洋氏
立命館アジア太平洋大学大学院客員教授 小西龍治氏
小宮山 宏[コミヤマ ヒロシ]
山田 興一[ヤマダ コウイチ]
内容説明
課題先進国日本、プラチナ社会に続き、明るい未来への進路を示す!小宮山未来構想の総仕上げ。
目次
序章 「ビジョン2050」から「新ビジョン2050」へ
第1章 「ビジョン2050」のメッセージ
第2章 1995年以降「ビジョン2050」の進展
第3章 低炭素社会を支える技術(エネルギーを使う)
第4章 低炭素社会を支える技術(エネルギーを生かす)
第5章 2050年の低炭素社会
第6章 プラチナ産業と新しい社会
著者等紹介
小宮山宏[コミヤマヒロシ]
1972年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了後、東京大学工学部長等を経て、2005年4月に第28代東京大学総長に就任。2009年3月に総長退任後、同年4月に三菱総合研究所理事長に就任。2010年8月には、サステナブルで希望ある未来社会を築くため、生活や社会の質を求める「プラチナ社会」の実現に向けたイノベーション促進に取組む「プラチナ構想ネットワーク」を設立し、会長に就任
山田興一[ヤマダコウイチ]
1962年横浜国立大学工学部電気化学科卒業。住友化学工業勤務後、東京大学大学院工学系研究科教授、信州大学繊維学部教授、地球環境産業技術研究機構理事、東京大学理事などを歴任。2007年よりEdith Cowan University(オーストラリア)客員教授、2009年より東京大学総長室顧問および国立研究開発法人科学技術振興機構低炭素社会戦略センター副センター長に就任。専門は電気化学、地球環境工学。工学博士(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ponyo
しゃんしゃん
影実
ばにき
kentake