内容説明
政宗は手勢200人をひきつれて、畠山義継ら二本松衆40人を遠巻きにしていた。義継がこれ以上政宗たちが近づくと、政宗の父である輝宗の首を刎ねると警告していたからである。この日、義継らは降伏の挨拶に政宗を尋ねてきたのだが、政宗は代理として、隠居した輝宗に会わせると、義継らは隙をついて、輝宗を人質としたのだった。輝宗が「わしに恥をかかすなっ」と叫んだ。悩ぬいた政宗は〈屈辱の生よりも、誇り高き死を〉と決断し、「父もろとも、義継を撃て」と命令した…。東北人自らが東北を統治すべきとの信念のもとに、藤原三代以上の勢力拡大に励んだ智将・伊達政宗の活躍を描いた書き下ろし。



