愛蔵版詩集シリーズ
砂金

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  • サイズ A5判/ページ数 206p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784820595953
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0092

著者等紹介

西条八十[サイジョウヤソ]
明治25年生まれ。明治44年(1911)早大英文科予科に再入学、東京帝国大学文学部国文学科選科にも籍を置く。明治45年・大正元年(1912)早大英文科本科に進学。大正4年(1915)6月、早大英文科を卒業。大正8年(1919)6月、第一詩集『砂金』を刊行。昭和4年(1929)夏、「東京行進曲」を作詞、中山晋平作曲でレコード化され、短期間に二五万枚を販売。昭和25年(1950)5月、日本詩人クラブが創設され、初代理事長となる。昭和28年(1953)日本音楽著作権協会会長となる。昭和37年(1962)2月、芸術院会員となる。昭和39年(1964)5月、日本詩人クラブ会長となる。昭和40年(1965)6月、日本音楽著作権協会会長を辞任。昭和43年(1968)4月、勲三等瑞宝章を受賞。昭和45年(1970)5月、日本詩人クラブ会長を辞任。8月12日死没
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感想・レビュー

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KAZOO

104
西條八十の詩については以前から日本詩人全集などで読んでいるのですが、最近皆川博子さんの「ゆめこ縮緬」を読んでそのなかに八十のこの「砂金」に収められている詩がいくつかあったので読んでみました。全数よりもこのような本だと詩の魅力が増すような気がします。また言葉自体も味わい深く余韻が残ります。いい本でした。2021/06/30

mii22.

47
八十21歳から28歳までの詩で、青年期の八十自身の心象風景が表れている。本作に登場するインコ、カナリヤ、オウムといった鳥や蝶などは儚く悲しげな印象のものが多く、喪失感や無力感を強く感じ、深淵をさ迷うような陰鬱で不安な心のざわめきを覚える。しかし、ひとつひとつの言葉や文字は、心をうつ美しさに溢れている。2016/09/24

HANA

39
「トミノの地獄」を知って以来探していたのだけど、読友さんの情報により復刊していたのを知り即購入。西條八十は童謡、歌謡詩人としてしか知らなかったので、この詩集とのギャップに驚く。大正時代独特の陰鬱さが全体に流れており、それが擬古調の文体とあいまって独特の空気を生み出している。「トミノの地獄」「かなりや」がやはり一番好きだが、その他にも「小人の地獄」「石階」「悲しい唄」と後年の詩や歌からはかけ離れた素晴らしいものが数多く揃っている。それにしても大正時代の詩は、何故これほど日本語の美しさを引き出せているのか。2013/04/10

SIGERU

20
西條八十は、童謡や流行歌の作詞家として、大成功した。角川映画『人間の証明』で引用された「お母さん、僕のあの帽子、どうしたんでしょうね?」で覚えている人も多いだろう。傍目からは、羨ましいほど恵まれた文学者人生。しかし、八十が本当に大切に思っていたものは、何だろうか。此の第一詩集から窺えるのは、パルナシアンとしての、唯美主義詩人としての自負と矜持。若さが滾るような高揚感こそ、彼が愛したものではなかったか。だが、高踏的な詩境を貫くには、才能があり過ぎた。そんな逆説が成立する八十には、成功者の悲哀が滲んでいる。2021/07/31

ぱせり

15
時に残酷だったり絶望的だったりして不安になるのですが、なんとも言えない輝きにはっとします。暗闇の中に宝石のような赤青緑の光がきらめいているのが見えるような気がする。モローの絵みたいに。美しさに溺れそうで怖いくらい。2010/03/24

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