出版社内容情報
人間の記録 第118巻 六世 野村万蔵 「狂言の道」
四六版 本体1,800円
ISBN4-8205-5778-5
六世 野村万蔵（1898～1978）東京都出身
狂言師。現代のセンスで伝統芸を歯切れよく演じ、新しいファン
を開拓。またアメリカ、カナダを巡演し高い評価を受ける。まさ
に現代能の父といえよう。
感想・レビュー
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野村萬斎さんの祖父にあたる六世万蔵の自伝。学生時代に最晩年の舞台を観ましたが、品格を感じる狂言でした。東京女子大学名誉教授だった古川久さんが筆録して昭和30年に刊行されたものを底本としています。釣狐や三番叟の子細など習い物についてのあれこれや、間狂言の話など、珍しい話が詳しく語られていて興味深く読みました。父である五世万造（初世萬斎）の聞き書きや思い出話も収録されていますが、時代の激変の中で伝統を守りつつも、変化に応じて様々に取り組んできた姿勢が、野村家の現在に繋がっているのだと、改めて感じました。2021/04/30
