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山本美香という生き方

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784820301165
  • NDC分類 070.16
  • Cコード C0076

内容説明

「愛」と「行動力」で駆け抜けた女性ジャーナリスト山本美香の真実。2012年8月、シリア内戦の取材中に亡くなった彼女は、「なぜ紛争地を取材し続けたのか?」。パートナー佐藤和孝さんが語る、素顔の山本美香。

目次

第1章 ジャーナリスト山本美香の誕生―運命の出会いから世界の紛争地へ(1996年アフガニスタン~2003年バグダッドまで)(運命の出会い;新卒で入社した会社を退職;離婚、そしてふたりで再出発;初めての紛争地取材でアフガニスタンへ;女性の立場から伝えていけること;仕事で結果を出すことがふたりを認めてもらうこと;小さな命に目を向けるやさしさと、報道者としての度胸;ケンカをせいても、ただ一緒にいることが勇気;ふたりのジャーナリスト人生い追い風が;ジャーナリストとしての意識を変えたバグダッド)
第2章 中継されなかったバグダッド―唯一の日本人女性記者現地ルポ―イラク戦争の真実(2003年バグダッド)(はじめに;嵐が来る前に;爆弾が降ってきた;勝つのはどっちだ;もう逃げられない;さらば、フセイン;あとがき)
第3章 バトンを受け継ぐものたちへ―若い世代へ、ジャーナリストの仲間たちへ、そして佐藤和孝さんへ(2003年バグダッド以降)(若い世代に自分の経験を語り、伝えていく喜び;美香さんは佐藤さんの生徒;言葉もなく被災地で立ち尽くして…東日本大震災を取材して;真実として伝えるべきこと;防護服を着て福島へ)
第4章 あの日のこと―山本美香が遺したもの(2012年シリアにて)(守ってあげたかった、代わってあげたかった―あの日、アレッポにて;取材に基本的にはミスはなかった;シリアに取材に行くジャーナリストは少ない;8月20日;ジャーナリストは戦争を止められるのではないか;美香ちゃん、もうひと踏ん張りだ;僕は淡々と現場に戻る)

著者等紹介

山本美香[ヤマモトミカ]
ジャーナリスト。1967年生まれ。山梨県出身。都留文科大学卒業後、朝日ニュースターの報道記者、ディレクターを経て、1996年から独立系通信社ジャパンプレスに所属。アフガニスタン、イラク、チェチェン、コソボ、ウガンダ、インドネシアなど世界の紛争地を取材、リポートし続けた。2001年に起こった米国同時多発テロ戦時下のアフガニスタンで長期取材を続ける。2003年、日本テレビ「NNNきょうの出来事」のフィールドキャスターに就任し、空爆下のバグダッドから連日リポートを続け、イラク戦争報道でボーン・上田記念国際記者賞特別賞を受賞。2012年8月20日、シリア内戦の取材中、アレッポにて銃撃を受け、殉職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃんみー

60
仕事って何んだろう?お金を稼ぐこと?自己満足?納税するため?仕事を通じて誰かに影響を与えられているのか、何かを発進できているのか、と考えさせられます。100人いれば100通りの生き方がある。何を考え何をするのかも様々。山本美香さんは紛争地取材を通してそこでの市民の悲惨な状況を発信し続けた。自分が巻き込まれて死んでしまうかもしれないのに。そして殉職。彼女のような生き方を小市民の私は良しとは思えないけど、立派だと思う。自身で納得できた人生だったのではないだろうか。2014/09/05

くろにゃんこ

57
シリアでの殉職のニュースは衝撃的でした。ジャーナリストとして女性や子供に男性とは違った距離感で向き合える柔らかさと真の強さを感じさせるカッコイイ女性、生きていて欲しかった・・・過酷な仕事で、過酷すぎる現場です。でもそれが現実に起こっている。先日、報道写真展を見ましたが世界は全然、平和じゃなかった(T_T)2015/09/23

古古古古古米そっくりおじさん・寺

43
2012年、シリアで銃撃を受け殉職した戦場ジャーナリスト・山本美香の追悼本。先日新潮文庫に入ったのを機に図書館で借り、彼女の美貌の写真に見とれるばかりで本文を読んでいなかった。返却日が近づき速読してみると、慌てて読了した本日8月20日が彼女の命日だった。改めて合掌。この本は4章構成で、2章に彼女の書いた『中継されなかったバグダッド』が180ページある。その他の章は公私に渡るパートナー・佐藤和孝への取材。享年45の生涯から伝わる人となりは案外少ない。「歩きながら前を向いて考える」という言葉に共感。2014/08/20

けいた@読書中はお静かに

36
2012年にシリアで取材中に亡くなった山本美香さんをパートナーの佐藤さんのインタビューと山本さんの著書で振り返る一冊。何故、危ない戦場に立つのか?「ジャーナリストが伝えることを止めてしまえばこの世は真っ暗になる」その取材方法は権力者側•強い側からではなく、弱い人たち、現場に住む人たちに寄り添うもの。テレビでは伝えられることの少ない現地の声を感じられる本。ジャーナリストとは戦場カメラマンとも考え方、アプローチの仕方が違う感じです。読みやすく非常に良い本でした。2016/09/12

壱萬参仟縁

34
われわれ視聴者は、彼女のような取材 を通じて、苛酷な実態を見る事ができる。 しかし、命がけで帰らぬ人になるほど そうした情報を求めているのか、と思うと、僕はそうは思わない。 危険ならばふつうは自分から出かけない。 しかし、戦争記者はそれが仕事か。 女性、子ども、お年寄り。社会的に弱い立場にある人の命が 奪われる現実(34頁)。 戦場という特殊な状況では、 人が人でなくなるような残虐な行為 が行われたり、常識では考えられない ような悲劇が起きる(184頁)。 銃撃を受けて亡くなった美香氏 (252頁)。  2014/06/09

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