内容説明
心身を守りつつ仕事を楽しむために―。正しい知識を知り、顧客などの相手に対応する方法を身につける。看護師、介護士、教職員、コンシェルジュ、オペレータ、テーマパークのキャスト、役所職員など、自身の「こころ」をコントロールして働くすべての人へ。
目次
序章 今、なぜ「感情労働」なのか
第1章 感情労働とはなにか
第2章 対人サービスの現場を探る
第3章 「感情労働」が心にもたらす影響(1)―肯定的側面
第4章 「感情労働」が心にもたらす影響(2)―否定的側面
第5章 「感情労働」への具体的方策
第6章 マネジメント事例に学ぶ三層支援
著者等紹介
田村尚子[タムラヒサコ]
西武文理大学サービス経営学部教授。上智大学法学部卒業、学習院大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。富士(現みずほ)銀行本店秘書室役員秘書、ラジオたんぱ(現NIKKEI)ニュースキャスター、官公庁・一部上場企業などの人材教育研修、東京都多摩市教育委員などを経て現職。専門は、経営組織論、組織行動論、サービス・マネジメント。組織学会、産業・組織心理学会、日本カウンセリング学会会員など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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芥 拾い(あくた ひろい)
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今では、肉体労働、頭脳労働、感情労働(心の労働) 感情労働は不可視性高く、専門性が高いためケアが難しい。特に営業、接客業などの対面が多い仕事は、心の消費量が多いため、心のバランスを保つことも大事になってくる。少なくとも社内は、安全安心な場所でないと、また心の受け皿にならないと、心身共に持たない。 その方法や注意点などが記載さらている本でした。 2022/12/04
Ayano
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終わりにあったように,「感情労働職」は受け手との相互作用だなと思った.感情労働だから大変だ,だけでなく感情労働だからこその達成感などの面もあると感じた.経営系の方が著者だから,いきつくところは組織マネジメントになるけど,同じ事象に合っても感じ方の閾値が異なるという点からアプローチしてみたいと今まで以上に思った.ホックシールド氏の本も早めに読破しなくては.最後のレファレンスは正しい表記だったけど,文中の引用で論文著者の表記間違えているのを見つけてしまったので,自分も引用の時は気をつけようと思った.2022/10/08
とわも
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「サービス業」に伴う感情労働から生まれるプラスを増大させ、マイナスを減少させるための方策が書かれた第5章が一番読むべきところだと思った。個人の努力、チームの助け、組織のあり方の全てがうまくいくと感情労働は好循環を生むようになる。良くない感情労働が強いられている現場ではそもそも、組織や経営トップのレベルから現場を何とかしないといけない……というような言われてみれば当たり前のようなことが書かれていた。学術論文は読んだことが無いがそんな感じに近いような、学問的な感じの内容の本だった。2021/02/03
nyanma_t
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田村先生の講座を受けたことをキッカケに読んだ。感情労働という言葉を知らない人はまだ多いが、この本を読んで、自分の仕事が感情労働だと知るだけで、気持ちが楽になる人がきっとたくさんいるんだろうなと思った。 具体的な方策はどれも納得できたが、まずは経営者が従業員を大切にするという方針をしっかり打ち出すことがスタートだというのが、とても印象的だった。それを言葉にして、従業員に伝えている会社は少ないと思う。2019/12/28