内容説明
「失われた20年」をまた繰り返すのか。安倍総理が暗殺された途端にアベノミクス否定論、見直し論、副作用論、失敗論が噴出。背景にはマスコミの無知と「Z」がある。物価高・悪い円安ハイパーインフレ・財政破綻・国債暴落…やさしい経済学で嘘を読み解く。
目次
第1章 反アベノミクスという病
第2章 「円安悪玉論」は支離滅裂
第3章 岸田増税と金融引き締め
第4章 財務省はなぜ増税をしたいのか
第5章 賃金上昇の経済学
第6章 金融緩和否定論者の正体
第7章 やさしい会計学と経済学
第8章 財務省論法
第9章 アベノミクスと安倍総理の功績
著者等紹介
〓橋洋一[タカハシヨウイチ]
(株)政策工房会長、嘉悦大学教授。1955年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。80年、大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉純一郎内閣・第1次安倍晋三内閣で経済政策のブレーンとして活躍。菅義偉内閣で内閣官房参与を務めた。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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南北
38
「夕刊フジ」で掲載したコラムを再構成した本。去年から今年にかけての経済状況を正統派の経済学の立場から論じている。安倍元総理暗殺後、アベノミクスを批判するマスコミが増えてきたとしている点はその通りだと思う。それにしても1周忌を終えてもなお批判が続く理由がよくわからなかったが、本書によれば雇用の確保で本来左派の根幹思想を実現してしまったり、中国の脅威に対抗するため強化した安全保障を提唱することで中国に共感していた左派の「お花畑論」を崩してしまったからだとしているが、なるほどと納得できた。2023/07/31
ヨハネス
6
著者のいう事を鵜呑みにするならば、安倍元総理ほど金融経済を理解していた議員はいなかったようだ。コロナ対策で100兆円も使って増税しなかったのに、岸田政権は防衛1兆円のために増税するという。ただこれは総理よりも財務省の意向が強いためとしか考えられないそうだ。議員、省庁みんな読んで欲しい。気になったのは「物価はエネルギーと食品以外は上がっていない」とのこと。我々経済の底辺で暮らす庶民にとって、生活費はエネルギーと食品がほとんどなのだから、「物価高」をしっかり感じているのだが。2023/05/17
Kolon
2
高橋洋一先生の主張は25年間から変わらない。 一貫している。 だから強い。2023/09/19
ホリエンテス
1
新聞コラムをまとめたもの。 安倍以後の世界は大きくは変わってないが、政治も経済も全く一緒ではない。対立軸が分かりにくくなっただけなのかもしれないが、大騒ぎする事が少なくなった世の中は正しい方向に進んでいるのか評価が難しいかも。2023/10/01
ゼロ投資大学
0
第二次安倍政権の経済政策アベノミクスによって経済と雇用は大いに回復したものの、2022年以降のインフレと円安でアベノミクスの功罪が取り沙汰されるようになった。アベノミクスで異次元の金融緩和と低金利が続けられたが、日銀総裁の交替によって金融政策が正常化されようとしている。「次世代に借金を残さないために」との言葉で財務省が飽くなき増税を目指す理由も明らかにする。2024/09/29