内容説明
「キッシンジャーにやられた」オヤジは言った。そして日本は田中角栄を失った。自らも「郵便不正事件」で特捜部による「冤罪」を目の当たりにした著者が、あの事件の司法、マスコミに改めて問う角栄の無実。「側近中の側近」がはじめて明かす!アメリカは角栄の何が目障りだったか。33年前、「オヤジ」が枕元から離さなかった著者執筆の「極秘資料」全文を初公開!
目次
第1章 オヤジの側近として事件の渦中に
第2章 ロッキード裁判は間違っていた
第3章 真相を求め米国へ
第4章 米国の「陰謀」―その構図
第5章 何がオヤジを「闇将軍」にしたか
第6章 苦悩のゴルフとオールドパー
第7章 オヤジが枕元に置いた小冊子
著者等紹介
石井一[イシイハジメ]
元自治大臣。昭和9年(1934年)、神戸市須磨区生まれ。甲南大学経済学部卒業。米スタンフォード大学大学院修了(政治学修士)。サラリーマンを経て44年(1969年)、35歳で衆議院初当選。田中角栄元内閣総理大臣の側近の一人として「田中軍団の青年将校」と呼ばれる。衆議院議員11期、参議院議員1期の44年にわたり、国政に参画。平成元年(1989年)、国務大臣(国土庁長官)。6年(1994年)、自治大臣・国家公安委員長。26年(2014年)、旭日大綬章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サトシ@朝練ファイト
26
トライスターじゃなくてP3Cの方が重要!リクルートの時もそうだけどここでも中ソーネさんの名前が出てきました。まあ、どうでもいい事だけど自民党は派閥あって党無しの連立政権なんだよね。この本にも書かれていたけど田中は派閥の維持・拡大に何百億も使ったそうだけど、そのお金はどっからきたのかな?ね!2016/10/25
ペカソ・チャルマンチャイ
6
片方の意見だけ聞いて判断はできないが、少なくとも問題のある裁判だったというのはわかった。村木さんの時もそうだったが、時に検察は自らシナリオを書き、それに合わせて事実をねじ曲げる。そこには検察の誇りや政治的意図があり、正義や真実は無い。少しずつ変えていく、その歩みを止めてはならない。2020/08/26
田中峰和
6
ロッキード事件とはキッシンジャーの陰謀と三木の怨念という利害が一致して、一国の総理大臣が罠にはめられたとの主張。著者の石井は、対潜哨戒機P3C調達に絡んだ日米両国権力者の巨大な利権スキャンダルを隠蔽するため、田中一人に押し付けたと糾弾する。田中を危険視したキッシンジャーと三木首相との思惑が重なって、田中と民間旅客機トライスターだけに焦点を絞り、13人の灰色高官から田中だけにターゲットをすり替えたという見方だ。身の潔白を証明するため派閥を拡大した田中だが、金権政治家へのイメージが悪すぎ失意のまま逝去した。2017/08/03
ゆたか
3
40年前の事なのに、今でも同様の事が起きている。郵便不正事件もひどい事件だった。検察のストーリーにはまるよう無理矢理事実を作ってしまう。マスコミを使って大衆を煽り世論を誘導する。黒幕にはアメリカの影がチラホラする。真実はトライスターに関しては無罪だったのかもしれない。結びにあるP3Cのもみ消しに関する真実にはいつかわかる日が来るのか。金権政治とはいえ、日本の将来を見据えた偉大な政治家を失ったのは勿体無いと感じる。2017/08/14
ひで
2
夏休み読了第6弾。昨年からブームの田中本で、本当の側近の方が書いた本なので、かなり生々しい記述だと思いました。僕らは子供の頃に日本は資源が無いので加工貿易しかないと聞かされていました。資源を求めて日本の繁栄を目指した首相がいた事をしっかり認識しなければいけないと思いました。2017/08/16
-
- 和書
- 山の神々いらすと紀行