内容説明
誰かのために―被災、使命、決断、団結、最も頼もしい集団の闘いの記録。みんな泣いた自衛隊ノンフィクション。
目次
第1部 誰かのために(被災;使命;決断;団結)
第2部 災害派遣の舞台裏(大震災の教訓;防衛力が危ない)
付録/東日本大震災と原発事故における自衛隊の活動
著者等紹介
桜林美佐[サクラバヤシミサ]
ジャーナリスト。防衛省主催「防衛生産・技術基盤研究会」の委員。1970年4月26日生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。92年よりテレビメディアでフリーアナウンサーとして始動、96年からはディレクターとして『はなまるマーケット』(TBS)などを制作。構成として参加したニッポン放送の報道番組で、2006年と2009年に日本民間放送連盟賞ラジオ報道番組部門「優秀賞」、2006年に第44回ギャラクシー賞「ラジオ部門優秀賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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しいたけ
147
「自衛隊が感謝されるのは、国民が不幸な時だ。決しておごるなよ」との指揮官の言葉。冷たい少量の食事を被災者から隠れて掻き込み、また立ち上がる。自衛隊の働きの陰にあった関連企業の貢献についても書かれていた。年度をまたいでの修理中だった艦を夜通しかけて災害派遣仕様にして出港させるなど、有事における自分の仕事の役割を胸に刻んだその誇りに胸が熱くなる。震災後の混乱のさなかにも中露機に対するスクランブル(緊急発進)が複数回あったという。美談だけに終われない危機感。考え込んでしまった。2017/03/18
ケイ
140
3.11の地震後に、自衛隊員達がいかに行動したかがよくわかる。滅私に撤して救助活動や遺体捜索を行う隊員達。それは有事を想定した訓練をしていたからこそだ彼らの本分は日本を護ること。そこに災害救助も含まれるが、その間も東シナ海の警戒も怠りはなかった。作者が危惧したような予算の削減などは、自民党が政権がとったことで事情は変わったが、お役所体制の払拭など改善すべきところは変わっていってほしい。惜しむべきは、作者が自衛隊やその隊員達や活動をほめるだけで彼らにもあるだろう欠点に触れず、美談だけあげているところか。2014/09/08
ゆみきーにゃ
73
《購入》読み始めてすぐ号泣。涙涙涙の一冊でした。自衛隊の方々、それを支えている多くの方々、全ての方に感謝です。帯に書いてある永久保存版の文字。まさにその通りの一冊だね。この本に出会えたことに感謝!2013/12/14
きむこ
57
東日本大震災、どんなに辛くても疲れてても、とことんみんなの為に活動を続けてくれた自衛隊。涙腺がゆるゆる、感謝です。本当にありがとうございました。今、自衛隊の海外派遣が現実化し、隣国の脅威やテロ事件の恐怖を目の当たりにし、「災害救助隊の自衛隊」ではなく「日本を守ってくれる自衛隊」という本来の活動をもっとみんなで真剣に考えていく時期が来ていると思う。しかし私を含め日本人の大半は戦争になるとは思っていないので危機意識が薄い。なかなか根深い問題だなぁ〜。などと考えながら後半の著者の自衛隊論を読みました。★3.52015/11/26
ヒロ@いつも心に太陽を!
57
『空飛ぶ広報室』で「あの日の松島」を読み終わったとき、3.11当日の松島基地の様子や震災時における自衛隊の活動が書かれたこの本を本屋で見つけていたことを思いだし、すぐに買って来て読んだ。自らが被災者でありながらも、震災が発生したときから自衛隊員の皆さんがどれだけ被災地とそこに暮らす人々を助け、支える活動をしてきてくれたかがよくわかる。もちろん東北方面だけでなく、全国の自衛隊がどれだけ活躍してくれたかも。ただただ感謝の気持ちしか生まれてこない。2013/04/01